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ワーキングマザーには夢のまた夢 仏の6週間休暇に妄想ふくらむ

   お正月休みに比べて日数にばらつきのあるお盆休み。今年から8月11日が「山の日」の祝日となるため、多少は長くなる会社もありそうだが、それでも一般には5日間程度だろうか。

   Q&Aサイト「発言小町」には、フランスから来た研修生に「日本ではバカンスは何週間ですか?」とたずねられたというトピックが立てられた(2016年6月10日)。

新人もベテランも6週間!

子どものそばにいて成長が見たいな
子どものそばにいて成長が見たいな

   投稿者が「会社の規定で夏休みは3日。有給をつなげて1週間ぐらいなら取れるかな」と答えると、フランス人研修生は「それで辛くないのですか?」と目を丸くしたという。研修生いわく、フランスでは新人もベテランも等しく6週間(!)のバカンスを取れ、ほかにも「○○休暇」と名のついた休みが用意されているのだという。

   投稿者は保育園児と小学生の子どもを持つワーキングマザー。自宅と保育園、会社、学童の行き来で毎日忙しく、「ほっと一息つけるのは会社のトイレぐらい」。「夏休みが6週間あったら、どんなだろう?丸1カ月子どものそばにいて成長がみたいな。そうしたら働く罪悪感だって、少しは軽くなるだろうな。仕事を辞めないで年に丸1カ月、子どもと過ごせるなんてウソみたい」と妄想し、「いつまで続くんだろう、働き過ぎな日本人」と、つぶやく。

両立に悩まない時代だったらいいな

   そんな感慨に対し、

「ホントですね。せめて3週間あるといいのに。単に惰性、習慣で行われている無駄な作業や会議が多すぎる」

と共感する声や、

「日本勤務だが、一仕事終えたら毎年2週間のバカンスを取る」
「日本は3連休が多すぎ。問題は"みんなと一緒じゃなきゃ休めない"ところにある気がする」
「アメリカ在住だが、3カ月という長すぎる夏休みに悩まされている。日本のように学校の無料プール教室などがなく、40万円程度のサマーキャンプに参加させるのが負担」

などという、さまざまな意見があがった。

   一方、バカンスの長さだけでフランスをうらやむのはおかしい、という主張も。

「フランスはバカンス充実、家族優先だが、その一方で航空会社や鉄道のストが多い」
「テロがあるよりはマシ」
「日本とフランスを比較するならバカンスだけではなく、すべての項目を比較するべき。試しに失業率を比べてみては」

   思わぬ方向に話が広がったのを受け、投稿者は、「比較対象はフランスでなくても、どこでもいいんです。今、"子育てしながら仕事する"状況が大変すぎて、なぜこんなに大変なんだろうと考えていたときに研修生の言葉が心に刺さってしまった」のだと釈明し、

「日本の祝日は平均12日程度。ワーキングマザーの12日間はほぼ学校行事と子どもの急病に消えていく。我が家の女の子2人が大人になったとき、女性が仕事と子育ての両立で悩まなくていい時代だったらいいな」

と心情を吐露する。

   有給やバカンスが取れたとしても、育児と家事はエンドレス。ワーキングマザーが休むには、会社と家庭、両方の理解を得ることが必要なのが現実。(KM)