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「一丁やってみるか」民泊ホスト その魅力とリスクを秤にかけて

   女性のための転職サイト「@type」で、民泊事業にチャレンジしている女性の声が紹介された。普段は民泊事業やインターネット付随サービスを行う会社に勤務しているが、自分でも副業として民泊ホストを営んでいるという。

月2万円の投資で高い利回り

インバウンド効果で民泊の需要も高まる
インバウンド効果で民泊の需要も高まる

   福岡市のJR博多駅から徒歩10分のところにあるワンルームマンションを約500万円で購入。月々の返済額は2万円程度だが、民泊で得られる収入は稼働率50%でも月に11万円強。利回りでいえば20~30%にもなる数字だ。

   この女性によると、民泊をはじめるポイントは以下の通り。

・ 立地の良いエリアに物件を用意する(部屋を清潔にするのはもちろん、外国人観光客が喜ぶよう、畳とちゃぶ台などで日本文化を演出することも必要)

・ 多くの外国人観光客の目にふれるよう仲介サイトに登録する

・ 鍵の受け渡しや、宿泊後の清掃をきちんと行う(自分で行うことが難しければ、運営代行サービスを使ってもよい)

   ツイッターに声を拾うと、民泊に関心を抱いている人がかなりいるようだ。

「民泊したいんだよなあ。ホスト側で」
「あ?、ホストやりて??。海外でゲスト体験してるから、いろんなアイディアすげー出てくる」
「民泊事業に参戦したいと思います。うちのもんとあれこれ作戦会議を重ねています」
「ぶっちゃけ、不動産で儲けたいなら民泊が一番。マンション投資なんて目じゃない。ただし、バレたらリスクでかいけど」

   漠然とした「夢」から具体的な計画まで、さまざまな前傾姿勢が示されている。

やっぱりトラブルが心配

   その一方、トラブルを心配する声も。

「テレビで見たけど、海外観光客により近隣トラブル。オートロックの玄関でスマホ片手に暗証番号を入力。オートロックの意味がない。また、ゴミの分別ができない、裸でベランダに立つ、大声で騒ぐ。ホスト不在の民泊は規制強化すべきだよ。責任者不在で無責任すぎる」
「民泊はやめたほうが良い...と...絶対トラブルが起きてそのツケを貸した個人が背負う羽目になる...と思う...」

   現状では、リスクが大きく手を出しづらいという判断だ。

   こうした不安に応えてか、損保ジャパン日本興亜は、民泊や家事代行サービス向けの保険を2016年11月から発売するという。

   気をつけたいのが「会社員・公務員の副業」として民泊を行う場合だ。先日も埼玉県の高校教諭が無許可で民泊・副業を行っていたとして、懲戒処分となったばかり。何はともあれ、まず民泊の営業許可手続き、勤務先の就業規則を確認しておくことだ。

   現実には開業に至るまでいくつもの手続き・準備事項をクリアしなければならないようだが、たしかに副業としての魅力もある民泊事業。2020年の東京オリンピックに向けて、外国人観光客の関心も高まりそう。副業のひとつとして検討してみる価値はあるかもしれない。(KM)