2024年 4月 25日 (木)

小顔プチ整形が破格の30万円 診察券300円ケチりつつ即決

   某美容外科クリニックから、「日頃のご愛顧に感謝して」特別ご優待チケットが届いた。なるほど、私は昨年、痩せる注射に何十万円も使ったのだから、このくらいご優待してもらっても文句は言われまい。優待チケットを使って小顔のプチ整形でもやってみるかと、再びクリニックの門を叩いた私である。ところが、思わぬ展開が待っていたのであった。

  • ドクターの一言で手術代、半額以下に
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再発行手数料払ってばかり

   受付に着くやいなや、私は診察券を忘れてきたことに気付いた。診察券はポイントカードも兼ねている。「忘れてしまったのですが......」ともじもじしていると、受付の美人さんいわく「診察券をお持ちでないと、治療をお受けいただくことができませんので......。再発行手数料300円がかかりますが、よろしいでしょうか」。

   有無を言わせない事務的な言い方、かつ「紛失したわけでもないのに、忘れただけで300円も払わないといけないなんて、この人は不注意で可哀相だわ」という憐憫の表情を浮かべる受付の美女を前に、「再発行をお願いします」と答えたものの、損した気持ちである。

   そういえば先日もマイナンバーカードをなくし、役所の窓口でしぶしぶ再発行手数料500円を払ったところだ。行きつけのネットカフェでも、会員カードをなくして200円の発行手数料がかかった。これでSuicaでも落とせば、「うっかり者がしがちな出費のムダ3パターン」とか「忘れっぽい人はお金が貯まらない」などのタイトルでコラムが書けるだろう。これでも少しはプライドがあるので、情けないコラムは書きたくない。が、家に帰れば確実にある診察券を忘れて300円も支払うことに、私は自己嫌悪と「再発行くらい無料でしてくれればいいのになぁ」という自分勝手な感情でいっぱいになった。プチ整形を楽しむどころではない。

北条かや
北条かや(ほうじょう・かや)
1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。近著『インターネットで死ぬということ』ほか、『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』などがある。
【Twitter】@kaya_hojo
【ブログ】コスプレで女やってますけど
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