2024年 4月 20日 (土)

年末「基本3要素」を肝に銘ず 事業の成功、どれ1つ欠けても

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   2016年も早いもので残すところあとわずか。Webインフラを手がけるIT企業D社のT社長から、「忘年会と称して一席どうですか」とお誘いをいただき、久しぶりに一献傾けました。

  • ゆるがせにできない3つの基本要素
    ゆるがせにできない3つの基本要素
  • ゆるがせにできない3つの基本要素

「やるべきこと」じゃないのに手を出し

   T社長とは数年前、私のセミナーに受講者として参加されたときが初対面。以来、「情報交換」名目で時折お目にかかってきました。今回は少し間が空いて、約2年ぶり。前回お目にかかった折には「上場が見えてきた」と聞いていたので、その後の展開がどうなったのか、それが最大の関心事でした。ところが社長のからの報告は意外なものでした。

「今年は大関さんの言っていた通りになっちゃいまして、上場は一旦棚上げになりました。それで『年忘れ』をしたく、お誘いした次第です」

   「大関さんの言ったとおり」というのは、以前私がセミナーでお話しした「事業の基本3要素」のことでした。それは、起業でも新規事業展開でも、成功確率を上げたいなら「事業の基本3要素」が揃うものを手がけるべき、という原則です。

   「事業の基本3要素」とは、「やりたいこと」「やれること」「やるべきこと」の3つです。その3つのどれか1つが欠けても、事業の成功確率は大きく下がります。新たな事業展開を検討する際には、その3つが揃っているか否か、具体的に手がける前にしっかり確認したほうがいい、そんな話をセミナーではさせていただきました。

「『やるべきこと』の定義として、社会的要請を含め自社が新規事業を手がける正当性を挙げていらっしゃいましたが、そこが甘かった。上場を焦って利益のカサ上げを急ぐあまり、当社のシステムに少し関連する、販売利益の大きい他社システムの販売代理に乗り出したのですが、それがいけなかった。ウチが扱う正当性に乏しく、むしろ自社イメージを毀損して上場は一旦棚上げに。おカネ目当ての新規事業はろくなことにならない、とよく分かりました」
大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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