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就活生へ その身だしなみで面接官と闘えます?

   新年度がスタートし、街には多くのフレッシュマンが溢れています。まだまだ大学のサークルのノリよろしく、ワイワイと集団で歩く彼らも大変な就職活動を経験して社会人をスタートさせたことでしょう。

   さて、今回は社会人になる手前の就活での、ある出来事をご紹介します。

  • 身だしなみは足もとから!
    身だしなみは足もとから!
  • 身だしなみは足もとから!

靴の修理に駆け込んできた女子学生

   その日、都心のオフィス街にある靴修理店にいると、就活生らしき女性が慌てた様子で店内へ飛び込んできました。

   どうやら靴が破けてしまったらしく、修理をして欲しいとのこと。店主は靴を見て、修理ができる状態ではないこと、もし修理をするにしてもパッチワークのような継ぎはぎになるのでおススメできないと答えました。

   女性は、継ぎはぎは目立つか? と質問し、店主は目立つし修理に時間もかかるから、急ぐなら近くの店で靴を買うよう促しました。

   泣きそうな顔をしながら店を出た彼女を見送りながら、店主がポツリと私に

   「大事な用事って、きっと面接なのでしょうね。でもあの状態で修理したら逆に目立ってしまいますよ。かわいそうですけど」

   と言いました。

   その言葉に、私は

   「そうですね、あれほどまでに破けるまで修理もせず、大切な日に履いてくること自体が間違っているのですよ」

   と。さらに

   「今日まで何回も履いて違和感がしたはずです。それなのに履き続けるということは、リスクが想像できない証拠です。説明会や面接に臨む姿勢自体に問題があるのです」

   と、ちょっと厳しめに続け、そして慌てて

   「私、仕事で就活の指導をしているものですから」

   と付け加えました。

   店主も意を得たりという表情で仕事に戻りました。

「身支度を整える」のはなぜか......

   大切な日の前日には、持ち物やリクルートスーツ、靴、鞄のチェックをするのは当然です。

   面接時の受け答えばかり気にする学生もたくさんいますが、まずは身の回りの支度をきちんと整えることが大事。先の女子学生の場合、靴を買い替えるお金を持っていなければ、あのボロボロに破けた靴で面接を受けるしかありません。

   そうなれば、靴が気になり、面接官との受け答えに集中などできるはずがないのです。私は就活生へ指導をする際、身だしなみを整えることは、「自分は身だしなみで減点されるところはない!」という自信になり、気持ちに余裕が生まれて堂々と面接を受けることができると伝えています。

   スーツのボタンが取れかかっていたら、「明日取れるかもしれないから付け替えておこう」。靴が傷んでいたら、「ひょっとしたら、破けるかもしれないから直しておこう」と、何事も一つ先を予測しながら行動することが大切です。

   それが社会人に求められるスキルでもあります。就活生の皆さん、準備を怠らずに就活、頑張りましょう。(篠原あかね)