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TVドラマに登場した熱海の「駅前タクシー」が破産

   TBS系列の2時間ドラマ「駅前タクシー湯けむり事件案内」シリーズ(2003~05年放送)に撮影協力した、熱海交通自動車(静岡県熱海市)が2017年11月28日、静岡地裁沼津支部から破産開始決定を受けた。

   負債総額は約2億5000万円。

  • 熱海の「駅前タクシー」が破産(写真はイメージ)
    熱海の「駅前タクシー」が破産(写真はイメージ)
  • 熱海の「駅前タクシー」が破産(写真はイメージ)

観光地・熱海で古参のタクシー会社

   信用情報調査の東京商工リサーチによると、熱海交通自動車は資本金1000万円。1940(昭和15)年12月の設立で、熱海市では最も歴史の古いタクシー会社。営業所は本社(熱海市渚町)と熱海駅前、網代駅前。車両の保有台数は29台で、従業員は約70人。

   主に熱海を訪れる観光客を対象としてきたが、1980年代以降、熱海の観光客数の減少に伴い業績が低迷。採算性が悪化して、資金繰りに窮していた。

   近年はタクシー事業の傍ら、民間車検工場として自動車修理業も営んでいた。

   国土交通省によると、全国のタクシー事業の規模は、法人事業者数は6390社(別途、個人タクシーが3万6962者)。車両台数が22万8325台で、輸送人員は15億2878万人、営業収入は1兆6596億円(いずれも法人と個人の合算、2015年3月末時点)だった。

   リーマンショックのあった2008年以降、車両数や輸送人員などは減少傾向が続いており、歯止めがかかっていない。