2020年 3月 29日 (日)

EU離脱に揺れる英国 それでもポンドが売られないワケは?(志摩力男)

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   英国が欧州連合(EU)と合意したEU離脱案の採決は、保守党内から大量の造反者が出て、432対202という歴史的な大敗北となった。

   強硬離脱派も、残留派も反対し、労働党からは内閣不信任案が出された(下院で否決)。EU側は当然ながら失望を表明し、メディアでは「合意なき離脱の可能性が高まる」との見出しが踊っている。

  • 英国のEU離脱のゆくえは?
    英国のEU離脱のゆくえは?

「合意なき離脱」は表向き カギは「労働党」にあり

   しかし、英ポンドはそれにも関わらず売られていない。「合意なき離脱」の可能性が高まっているのであれば、英ポンドはもっと売られていていいはずだ。つまり、表向きの混乱とは裏腹に「合意なき離脱」の可能性はやはり低い。そして今後ますますその可能性が低いことが明らかになってくるだろう。

   離脱案が否決されたので、メイ首相は3日以内(1月21日)に代替案を出すことになっているが、この代替案もどうなるかわからない。

   とはいえ、今後は野党の労働党との折衝が始まる。その中で、与野党の多くの議員はソフトな離脱案か再度の国民投票を希望しており、強硬離脱派はあくまで少数意見ということが明らかになってくるだろう。

   そして、万が一「合意なき離脱」の可能性が高まった場合、多くの議員は一致団結してそれを阻止するということがはっきりしてくるだろう。

   つまり、双方の多数派である労働党と保守党の穏健派が合意して超党派的な連合ができれば、簡単に終わる問題なのだ。

志摩力男(しま・りきお)
トレーダー
慶応大学経済学部卒。ゴールドマン・サックス、ドイツ証券など大手金融機関でプロップトレーダー、その後香港でマクロヘッジファンドマネジャー。独立後も、世界各地の有力トレーダーと交流し、現役トレーダーとして活躍中。
最近はトレーディング以外にも、メルマガやセミナー、講演会などで個人投資家をサポートする活動を開始。週刊東洋経済やマネーポストなど、ビジネス・マネー関連メディアにも寄稿する。
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