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副業にいかが? 人工知能、ドローン、コスプレ...... 好きなテーマで選ぶ新感覚の株式投資

   「預金から投資へ」の大号令がかけられて久しいが、ようやく消費者目線の、新感覚の株式投資サービスが登場した。

   「人工知能(AI)」や「ドローン」、「コスプレ」など、好きなテーマを直感的に選んで株式投資ができる「FOLIO(フォリオ)」がそれ。テレビCMもはじまって、「これなら、気軽に資産づくりができるかも」と、話題になっている。

  • テーマで選ぶ新感覚!「FOLIO」で株式投資(写真はイメージ)
    テーマで選ぶ新感覚!「FOLIO」で株式投資(写真はイメージ)
  • テーマで選ぶ新感覚!「FOLIO」で株式投資(写真はイメージ)

取引手数料は業界最低水準、売買代金の0.5%

   「FOLIO」は、2018年8月に株式会社FOLIOがサービスを開始したテーマ型のオンライン株式投資サービス。スマートフォンのアプリで、たとえば「ドローン」や「VR(仮想現実)」、「e-Sport」などの約90のテーマの中から、自身の趣味や嗜好にあったテーマを選ぶだけ。テーマに含まれる企業は、資産運用会社や証券会社で豊かな経験があるプロが最終的に選定した有望企業10社で構成される。

   株式投資は通常100株単位(単元株制度)なので、たとえば10社の株を買おうとすると、平均200万円程度が必要になる。FOLIOは1株(単元未満株)からの購入を可能にすることで、10万円前後で10社の株への分散投資を実現した。

   それにより、価格変動リスクなどを比較的抑えた資産運用を可能にしたほか、テーマを選ぶ過程で、テーマと企業の関係性や、そのテーマが市場でどのような盛り上がりを見せているのかを知ることができる。

   「株式投資」というと多額のお金が必要だったり、株価下落による大幅な損失を懸念したり、投資をためらう人が少なくないが、少額で始められ、リスクも個別銘柄よりも相対的に抑えられるFOLIOは、これから株式投資を始めようとしている初心者に向いているかもしれない。

好きなテーマで選ぶ株式投資「FILIO」
好きなテーマで選ぶ株式投資「FOLIO」

   さらに株式相場が変動する中で、ユーザーのポートフォリオを適切なバランスに保つために、定期的に「リバランス」(銘柄や保有比率の調整)を提案するなど、サポートも充実。取引手数料は売買代金の0.5%(1銘柄当たりの最低手数料は税別50円)と、単元未満株の取引としては業界最低水準になる(2018年 FOLIO調べ)。

   プロフェッショナルで本格的な資産運用をすべて自動化した、いわゆる「ロボアドバイザー」と呼ばれるサービスの「おまかせ投資」も用意した。

   FOLIOの創業代表、甲斐真一郎氏は「FOLIOは、生活者に寄り添った結果、資産づくりをワクワクするショッピング感覚にし、『テーマ投資』というサービスができ上りました。FOLIOをきっかけに、これまで株式投資を敬遠していた方が『やってみようかな』と思っていただけると幸いです」と話す。

株式投資は新しいカタチの副業!

   ここ数年来、将来の不安から、若者の「資産づくり」への興味、関心が高まっている。その傾向は「FOLIO」の利用者にも表れており、全体の約7割が20代~30代という。投資未経験者や初心者も多く、「おためし」投資として活用する人は少なくない様子がうかがえる。

   ただ、株式投資のハードルは低くない。日本銀行の「資金循環の日米欧比較」(2018年)によると、日本の家計に占める金融資産は1829兆円もあるが、このうち現金・預金が52.5%を占めていて、株式や投資信託等は16.2%しかない。一方、米国のそれは81.7兆ドルで、現金・預金は13.1%に過ぎず、株式や投信信託等が53.9%を占めている。

   年金受給額の減少などで将来を不安視するわりに、限りなくゼロに近い銀行の預金金利に依存する日本人がいかに多いかがわかる。

   その一方で、どうにかお金を増やしたいと、副業への注目もまた高まっている。エン・ジャパンの「副業」実態調査(20~40代の正社員3111人に聴取)によると、将来に向けた資産づくりの一つとして、本業とは別に自身のスキルや空き時間を活用して「副業」を行うことに興味を持っていますかとの問いに、88%の人が「興味がある」と答えた。

   副業を解禁する企業が出始めており、実際に副業経験がある人も32%と、3割を超えている。半面、肉体労働の仕事を掛け持ちするには体力に自信がない人や、「複業(掛け持ち)」はスケジュール管理が重荷になって長続きしない人など、やってみるとわかってくるハードルもある。

   気軽にかつ効率的にできるのであれば、株式やFX、仮想通貨などへの投資を「副業」にしようというニーズが高まっているようだ。