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【企業分析バトル】話題のキャッシュレス銘柄から「GMO-PG」を選ぶ(早稲田大)

   2019年の東京株式市場は厳しいスタートだった。国内市場の休場中に米アップルが業績の見通しを下方修正したため、世界経済の先行きへの懸念が広まった。1月4日の大発会では一時700円を超える下落をみせたが、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げの長期休止を宣言するなどで、なんとか日経平均株価は2万円を超えて推移している。

   そんななか、注目した銘柄はキャッシュレス決済に関連する銘柄だ。

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日本のキャッシュレス化はこれからだ!

【GMOペイメントゲートウェイ(3769)】
2019年1月25日取得 保有株数   100株
           取得単価 5280円
年初来高値(2018年10月2日)  7790円
年初来安値(2018年2月9日)   4370円
2019年1月31日現在       5620円

   キャッシュレス決済とは、料金を支払うときに現金を使わず、プリペイドカードやクレジットカードなどを使って支払うことである。国際的にみると、現在の日本はキャッシュレス化の波に乗り遅れているが、政府が2025年の大阪万博の開催に向け、キャッシュレス決算比率を40%まで引き上げる方針を示した。さらに今秋予定されている消費税率の10%引き上げに対する経済対策として、販売店でキャッシュレス決済を使用した場合、ポイントが還元されるという制度も導入予定だ。

   そこで選んだ銘柄は、「GMOペイメントゲートウェイ(GMO-PG)」である。

   GMO-PGは、Eコマース、フィンテック、キャッシュレス、グローバル、IoTという5つの事業分野を支点に、総合的な決済関連サービス及び金融関連サービス提供している。 その中のひとつ、キャッシュレス部門として力を入れているのが「銀行Pay」。銀行Payはスマートフォンと銀行との連携によって決済を簡単化するシステムで、QRコード決済のプラットフォームだ。

   銀行Payを導入している銀行の口座を持つ利用者が、スマホアプリで手続きすることで、現金を使わずに銀行口座から買い物代金が引き落としされて支払いできる。

   すでに地方銀行の横浜銀行の「はまPay」や、福岡銀行や親和銀行(佐賀県佐世保市)、熊本銀行の「YOKA! Pay」などが登場しているが、導入する銀行はどんどん増えていて、さらなる収益拡大が見込まれている。

「銀行Pay」BtoCからBtoBまで

   銀行Payは、ネットショッピングをはじめ、オンラインでの税金や公共料金の支払いなどに利用できるほか、あらゆる場面で利便性と安全性の高い決済手段を提供する。さらに、企業対消費者間のBtoC取引だけでなく、企業間取引(BtoB)にも進出し、多様な事業を展開するという。

   次に財務を見てみた。GMO-PGは、2005年の上場以来13年連続の増収増益を達成している。 2018年9月期決算では、売上収益は前期比25%増の264億円、営業利益は前期比65.9%増の65億円という、申し分ない数字を出している。総資産利益率(ROA)は6.7%とあまりパッとしないものの、自己資本利益率(ROE)の19.7%という数字は評価できるものだろう。

   これからのキャッシュレス決済の普及で、GMO-PGもまだまだ伸びていくと予想し、1月25日の終値である5280円で100株を買った。