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【企業分析バトル】流行の自動売買が強み インヴァスト証券「リスクオフ」でも買い!(國學院大学)

   暖かくなり桜が満開のなか、株式市場は大荒れである。

   2019年3月19日、20日に行われたFOMC(連邦公開市場委員会)の結果を受けて、景気後退懸念が強く意識され、リスクオフ(投資家がリスクを回避するために、より安全な資産に資金を移す状況)のムードが一気に高まった。

   FOMCはこれまで年2回の利上げを予定していたが、3月の会合で、2019年は見送る見通しを示した。主な原因は、経済指標の悪化とされる。また、3月22日に発表されたドイツの製造業PMI(購買担当者景気指数)の大幅な悪化が追い打ちをかけ、欧州市場、米ニューヨーク市場は大幅安となった。こうした金融環境のなか、今回紹介するのは、東証JASDAQ市場に上場するインヴァスト証券だ。

  • インヴァスト証券は自動売買が強み(画像は、インヴァスト証券のホームページ)
    インヴァスト証券は自動売買が強み(画像は、インヴァスト証券のホームページ)
  • インヴァスト証券は自動売買が強み(画像は、インヴァスト証券のホームページ)

収益源は「自動売買」にあり!

【インヴァスト証券(8709)】
2019年3月29日現在    取得は見送り
年初来高値(2019年2月27日)  948円
年初来安値(2019年1月4日)   768円
2019年3月29日終値        880円

   証券会社というと、「株」というイメージが強いが、インヴァスト証券はFX(外国為替証拠金取引)やETF(上場投資信託)の自動売買を提供する証券会社である。

   通常の証券会社の場合、株式相場全体が冷え込むと投資家の売買が減り、収益の悪化が懸念される。しかし、インヴァスト証券は「トライオートFX」や「トライオートETF」といった自動売買で生じたスプレッド分を主な収益源としている。

   そのため、景気の動向も大切ではあるが、相場全体のボラティリティの高さが収益に直接結びつくわけだ。

   「トライオートFX」や「トライオートETF」は、ユーザーが選んだ通貨ペアやETFの銘柄を自動で売買してくれる。あらかじめ値幅を設定しておくことで、そのレンジ内で繰り返し取引をしてくれる。この取引の頻度が多ければ多いほど、証券側の収益機会は多くなるため、為替市場や株式市場のボラティリティが収益を左右している仕組みといえる。

リスクオフでも収益機会がある

   インヴァスト証券は毎月、月次の預かり証拠金残高と営業収益を公開している。

   下の表を見てもわかるように、証拠金残高は順調に増加しており、今後の成長にも期待が持てる。

   2018年の為替相場はトレンドがほとんどなく、動きの少ない相場状況であったが、今年は年明けからリスクオフのムードが度々高まっているため、今後は為替相場が大きく動く可能性がある。

   このようなリスクオフの中でも、収益機会があるインヴァスト証券には期待が持てる。

※インヴァスト証券 2019(平成31)年2月度 月次概況から抜粋
※インヴァスト証券 2019(平成31)年2月度 月次概況から抜粋

   株価を見ても、3月25日時点ではPER(株価収益率)8.34倍、PBR(株価純資産倍率)0.48倍と、非常に割安で配当利回りも4.2%あるため、ここから大きな下落の可能性は少なそうだ。

   今のところ、リスクオフのムードが高いため、買いは控えるが、為替市場のボラティリティと株価市場の動きを見ながら、「買い」を検討したいと思う。

【株式取引ルール】
・月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
・投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
・1年間のトータルで損益を競います。
プロフィール
國學院大學 KISHU
経済学部3年。大学の投資サークルKISHU代表。投資は、FX投資歴が約3年。株式投資歴は1年半ほど。株式は長期投資がメイン。「同世代、次世代の後輩たちに投資を広め、少子化で厳しくなる世代だからこそ投資の素晴らしさを伝えたい。投資が身近な存在である社会にしたい!」と思っている。「温かい目で見守っていただけると幸いです」
Twitter:@KISHU_KGU