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【企業分析バトル 第3戦】「企業が成長していく感じが好き」で選んだワークマン(明治大学)

   今月(2020年7月)、「会社四季報」の2020年版第3集が発売された。そこで今回の銘柄選びはこの「会社四季報」を活用していこうと思う。

   このようなルールのもと、銘柄を選んでいく。

(1)四季報をもとに財務情報を読む
(2)チャートを見て上昇トレンドであることを確認(ここで注意したいのは天井づかみにならないこと)
(3)その会社の主な事業を調べて、今後も成長が期待できそうかチェック!

である。

  • ワークマンの成長に期待!(写真はイメージ)
    ワークマンの成長に期待!(写真はイメージ)
  • ワークマンの成長に期待!(写真はイメージ)

好業績を物語る財務情報

   ここで「割安株」と「成長株」の話をしておく。割安株とは、企業の利益や配当などに比べて株価が低い銘柄のことで、要するに「投資家がまだ注目していないけど、業績が良い銘柄」ということだ。今後、投資家が注目してくれば、その株価は上昇していくだろう。

   一方の成長株は、株価と比べて企業の利益や配当などが低い銘柄のことである。これは、「今の業績はあまり良くないが、投資家が将来性に注目して、期待している銘柄」ということ。つまり、投資家の期待どおりに企業が業績を上げてくれば、より株価は上がっていくだろうという「伸びしろ」の見込める企業のこと。

   どちらにもメリットデメリットがあるので優劣はつけ難いが、私は企業が成長していく感じが好きなので、今回は成長株を選んでいく。

   このような基準から、今回選んだ銘柄は「ワークマン」(7564)である。ひと昔前だろうか、テレビで流れていたコマーシャルが特徴的で、印象に残っている人も少なくないはずだ。

   さて、私は四季報で成長株を選ぶとき、このような基準のもと、会社を篩にかけた。

・過去3年の売上高、営業、経常、純利益が上昇し、予想も今期を上回る
・営業活動によるキャッシュフローがプラス、投資活動によるキャッシュフローがマイナス
・自己資本比率が最低でも50%以上
・有利子負債より現預金等が多いこと
・自己資本利益率(ROE)が10%以上、総資産利益率(ROA)が5%以上(ROEとROAの差が2~3倍程度に収まっている)
・外国人持ち株比率、投信持ち株比率が数%(少なめ)であること
・経営者が筆頭株主、財務大臣が大株主でないこと
これが、いわば「マイ・ルール」である。

   こうすると、四季報に載っている3778社から約30社に絞ることができる。今回は割安株を選ぶわけではないので株価純資産倍率(PBR)や株価収益率(PER)の値は参考にしない。もちろん、この中に「ワークマン」も入っている。

ワークマンが「第2のユニクロ」へと成長する可能性

出典:ヤフーファイナンスより
出典:ヤフーファイナンスより

   次に上昇トレンドかどうか、確認。上の画像からわかるように、上昇トレンドであることは一目瞭然であろう。しかし、ここで注意しなければならないのは、「天井づかみ」だ。

   成長株の場合、投資家が注目しているにもかかわらず期待以下の業績しかげられなかったとき、株主は株を売ってくるので天井づかみになりがちだ。また「ワークマンの株価は割高」とされるので、同社の株を買う場合は、今後の成長が期待できる事業があるかどうかを慎重に考えなければならない。

   ところで、「ワークマン」が注目されはじめたのは「ワークマンプラス」という店舗を出店してからである。もともと、作業現場や職人のための衣類を売っていた店だったが、販売する製品は同じで、よりカジュアルな商品を陳列することでプライベートでも着る人が増え、新たな市場を開拓した。ここでの成長は、ユニクロの成長期を彷彿とさせるものがある。

「ワークマンプラス」がさらなる成長をけん引するか?
「ワークマンプラス」がさらなる成長をけん引するか?

   この「ワークマンプラス」の登場による株価への影響は織り込み済みだろう。ここから、さらに株価が上昇するにはユニクロのような独立店舗での営業が必要であると考える。

   「ワークマンプラス」は現在フランチャイズ型で店舗数は少ないので、このことをうまく利用して全国に店舗を拡大し、直営店へと移行していくことができれば本店の利益を最大化することができるため、まだまだ成長できる余力は持っているはず。そのポテンシャルの高さを買いたい。

   7月27日(月)成行で100株を購入。株価は1万10円

   注文日時は7月25日。約定日時は7月27日。

ワークマン(7564)
年初来高値(2020年7月30日)  1万490円
年初来安値(2020年3月17日)    5400円
株式取得時の株価(2020年7月27日)  1万10円
取得株数 100株

【株式取引ルール】
月200万円を上限に最低1銘柄(企業)を選ぶ、バーチャル投資です。
投資対象は、新興市場を含む上場企業の現物取引です。
1年間のトータルで損益を競います。
プロフィール
明治大学 ベビタッピ
経営学部2年。投資歴はFX、CFD(差金決済取引)を約6か月。中小企業診断士を目指して猛勉強中。趣味はテニスで、定期的にやらないと居ても立っても居られなくなる。しかし、実力は伴っていない。
Twitter:@takumi1714206