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ビットコインに上昇気配? 慶大と明大がガマンの継続保有! 北大が狙うのは......(第3節)【暗号通貨バトル Bグループ】

   今週(6月7日週)はビットコインに朗報だ。中米のエルサルバドルが、ビットコインを世界で初めて法定通貨に採用することを決めた。慶応義塾大学の1028さん、明治大学のakiさんが共に、そのニュースに注目。好転を期待する。

   とはいえ、暗号通貨相場は下落傾向が続いていた。北海道大学の渡部真人さんは「状況は悪化している」と指摘。この機に、「バットが底値をついたとみて追加通しする予定」という。

  • 北海道大学の渡部真人さん、大きく躓く……。
    北海道大学の渡部真人さん、大きく躓く……。
  • 北海道大学の渡部真人さん、大きく躓く……。

6月14日、バットに追加投資予定(北海道大学 渡部真人さん)

   暗号通貨の下落傾向が止まらない。韓国の若者たちは暗号通貨投資で一攫千金を狙っていると聞くが、彼らは無事回避できたのであろうか。

   下落の根拠は米国政府が本格的に暗号資産(通貨)への規制に乗り出すかもしれないという不安だと推測している。2021年6月7日には、米燃料パイプラインのサイバー攻撃で支払われた身代金をFBIが奪い返したと明らかにされた。

   このニュースは、暗号通貨投資者を不安にさせるには十分であっただろう。手持ちのバットとネムも7日から8日にかけて大幅さげた。

   じつはこのニュースを知ったのが、6月10日だったので、情報収集を怠った結果大損失をくらった、損切ができずとても悔しい。「バビロン」というアニメをアマゾンプライムビデオで見ていたら見逃した。結局アニメも途中からつまらなかった。

   さて、時間も資産もムダにしてしまったのだが、好判断材料もある。6月8日に、中米エルサルバドル議会はビットコインを法定通貨にする法案を可決したというニュースだ。

   不安定な価格変動リスクよりも暗号通貨の利便性をとった格好だが、先進国は暗号通貨に懐疑的な一方、発展途上国は法定通貨にするなど積極的に受け入れていく姿勢があるのではないかとみている。というのは、現在米国、欧州連合(EU)、日本の各中央銀行は競って独自の暗号通貨を発行しようとしているが、発展途上国とっては換金手数料が安くなっただけで結局、現実通貨のドルに代わった新たな「ドル」だと思うからだ。

   米国を嫌う国々やドル決済をやめたい国々はむしろ他国の管理者がいない暗号通貨を選ぶだろう。正直、暗号通貨はワクチンの次の新たな外交手段になると思っている。

   話が脱線してしまったが、状況は悪化している。6月13日18時43分現在1452円の損失である。正直チャートを見ても見通し不明瞭だが、バットが底値をついたとみて追加通しする予定である。先週、他の通貨の投資も考えていると書いたがリスクが大きいとみた。バットの1年単位でのチャートを見ると3月時点で急激に高騰しているが、今のレートがこの高騰前のレートとほぼ同じなので、上がるとみている。損失の希釈化を図り、次につなげていきたい。

   もちろん、2000円以上の損失を出して退場する可能性も十分ある。その時は、アマプラで違うアニメでも見ようかな(笑)。

   ウマ娘が楽しみである。

   ◆ 児山将のワンポイントアドバイス
苦しい状況であったバットですが、13日で底を打ち20%ほど上昇。15日には80円目前で迫るほどの切り返しを見せています。粘り勝ちですね。
さて、中央銀行が発行する仮想通貨(CBDC)が誕生すると世の中の流れが劇的に変わる可能性があります。新興国や自国通貨が不安定な国の人はドルを欲しがりますが、供給が不足していたり、両替レートが高いという難問が立ちはだかっています。
しかし、それがデジタルになると物理的な壁がなくなりますから、入手が容易になる可能性があります。ペイパルは2020年から仮想通貨の入手を容易にしました。インフラはかなり整っているため、近い将来、自国通貨高で苦しむ人が大きく減少するかもしれません。

保有する暗号通貨        バット
前週からの損益    マイナス1452円
6月11日現在          6649円

北海道大学 渡部真人(わたべ まこと)
北海道大学 渡部真人(わたべ まこと)
北海道大学法学部3年。牛丼に紅しょうがを入れない派。おにぎりはセブン派。メロンよりスイカ派。ドラクエは9でストップ。かばおみたいな人生を送りたい。

ビットコインが一時上昇も...... 売り時逃した?(慶応義塾大学 1028)

   こんにちは。慶應義塾大学の1028です!

   今週はビットコインの価格に大きな動きがありましたね! これに乗じて大儲けするはずでしたが......。

◆ 今週(6月7日週)の気になったニュース
今週の暗号通貨に関わるビッグニュースといえばこれでしょう!
   中央アメリカに位置する国、エルサルバドルが暗号通貨の代表格であるビットコインを自国の法定通貨と定める法案を、6月8日に可決しました。
   この「ビットコイン法案」では、ビットコインでの税金の支払いをも認めています。これは見方を変えれば、エルサルバドルにおいては、「決済でビットコインによる支払いを受け入れなければならないようになった」ともいえます。
   暗号通貨は「価格変動が大きく、政府や中央銀行による介入を受けにくい」という性質があります。この性質が中々に曲者なため、ビットコインが今後、必ずしも法定通貨としてすんなり定着していくとは言い難く、今後の展開が注目されています。
   また、支払いにビットコインの使用が認められたことで、エルサルバドルの企業との取引に影響が出るのではないかという懸念も出ています。

   ではなぜ、エルサルバドルはこうした懸念点を背中合わせにするビットコインを法定通貨にすることに踏み切ったのでしょうか?
   その答えは、「ビットコインの利便性の高さ」にあります。その一つが、送金が容易であるという点です。「金融包摂」という言葉をご存じでしょうか。これは貧困や難民などに関わらず、だれもが取り残されることがなく、金融サービスにアクセスが可能であり、その恩恵が受けられる状態のことを指します。
   じつは、エルサルバドルの国民の約7割が銀行口座を持っていません。エルサルバドルには、治安の悪化や貧困などに悩まされており、アメリカへの移民が多く発生しているという側面があります。そうした状況下にあるこの国では、まさに「金融包摂」が求められており、その点でビットコインの利便性の高さというメリットは決して見逃せないわけですね。
   そして、多くの人が金融サービスにアクセスできるようになれば、エルサルバドルの人々は(たとえば海外に出稼ぎに行っている親族などから)、送金を受けられるようになります。 外国からの送金はこの国のGDP(国内総生産)の約2割を占めているほど重要であるため、この送金額を伸ばすことは、莫大な利益をもたらしうるわけです。
   「ビットコイン法案」の成立は、こうしたビットコインの利点と、エルサルバドルの事情が?み合っていたことが一因といえるかもしれないですね。

〈参考記事〉「エルサルバドル、ビットコイン法案可決、法定通貨は世界初。」(2021年6月10日付 日本経済新聞朝刊9面)

◆ 今週の市況と取引
   今週は6月9日にビットコインが一時3.1万ドル台まで下がったと思えば、翌日の10日には4.1万ドル台まで上昇するという一幕がありました。
   私はちょうどその時期に取引していたので、利益を確定させるために売ってしまおうかと悩みましたが、まだ上がるかもしれないと思い保留。その結果、価格はゆるやかに戻りはじめ、再び気が付くともう買ったときと同じ3.9万ドル台に戻ってしまいました。これは売り時を逃したか......。
   ということで、先週のポジションを持ち越し。今週の取引はなし、となりました。

   ◆ 児山将のワンポイントアドバイス
ビットコインが法定通貨となったことで、個人的に感じたことは、事務手続きが面倒そうだなということです。お店の値札、財務諸表、税金面など、法定通貨を切り替えるということはそういった手続きが煩雑になる気がします。ドルに切り替えた際に一度経験しているとはいえ、切り替えのタイミングでの混乱が気になります。
また、この決定に対して議会は賛成多数(84人中62人が賛成)でした。しかし、肝心の国民はどう思っているのか聞こえてきません。かなりさまざまなニュースを呼んだのですが、皆無でした。
こういった疑問が実際に使われるようになる9月までに解消されるかどうかに注目しています。

保有する暗号通貨    ビットコイン
前週からの損益      プラス3円
6月11日現在       1万円7円

慶応義塾大学 1028
慶応義塾大学 1028
慶應義塾大学商学部2年。経済新人会金融研究部に所属。最近投資を始め、日々勉強中。主に株式と暗号資産の運用に興味を持っています。今回の暗号通貨バトルの執筆をきっかけに、より知識を深められたらなと意気込んでいます。

エルサルバトルがビットコインを法定通貨に(明治大学 akiさん)

   こんにちは。明治大学のakiです。

   5月は下落幅の大きいビットコインでしたが、6月9日のあるニュースにより、少し持ち直したのではないでしょうか。

◆ 「法定通貨にビットコイン、エルサルバドル 世界初」
   中米エルサルバドルの議会は8日、代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコインを法定通貨にする法案を賛成多数で可決した。ビットコインの法定通貨の採用は世界で初

出典:「日本経済新聞 法定通貨にビットコイン、エルサルバトル 世界初」(2021年6月10日付 日本経済新聞朝刊9面)

   エルサルバトルでは、移民として外国で働く労働者からの送金をしやすくするため、暗号通貨を法定通貨として用いるそうです。送金のしやすさは暗号通貨ならではの利点であり、個人での利用としては良いと思いますが、国として価格変動の大きい通貨を法定通貨と認めることはさまざまな課題が懸念されます。

   日本円と米ドルの価格は毎日変動していますが、動いたといっても1円程度の値幅しかありません。1ドル110円と仮定すると、1円の値幅は0.9%と約1%程度です。

   しかし、今週のビットコインの値動きのうち、10日のみの値動きに注目してみると、高値と安値の差は9.6%、約10%と、従来の法定通貨同士の10倍の変動差があります。 この法案に加え、エルサルバトルではビットコインのマイニングを国の規模で行うと発表しました。暗号通貨のマイニングのための消費電気量の増大が環境への負荷をかけると発表して暴落した暗号通貨ですが、エルサルバドルのマイニングはその点も配慮しているそうです。

   ブケレ大統領は、国をあげてのマイニングには国営電力会社の地熱発電由来の電力で行うよう指示しました。

   これまで、ビットコインを代表とする暗号資産は、手元に置いておき価値を生み出すものとしての認識が大きかったと思います。ですが、今回のニュースで暗号通貨が法定通貨として用いられることで、現実の買い物や生活に密着した使われ方をする未来が近いのだと感じました。 今週の取引は、マイナス41円。総資産は9620円。

   ◆ 児山将のワンポイントアドバイス
日米欧の法定通貨は安定していますが、トルコや南アフリカ、メキシコなどの国内FXでも取引できる新興国通貨は値動きが激しい傾向になります。南アフリカランドは、過去10年間で下落し続けていますし、トルコリラは2008年からの13年間で9分の1になりました。
それらの通貨と比較すると、1日で10%、1年間あれば一度は対ドルで半値以下に落ち込むけれども、長期的に上昇しているビットコインは、魅力的であるのかもしれません。 送金手数料が気になりますが、国民全員が利用でき得るとなるとLightning Networkが成り立つため、瞬時にごく小額の手数料で済む送金や決算を行なうことができます。 もし、この社会的実験が成功すれば、インフレヘッジとして価値の保存面で注目されてきたビットコインに、送金・決済面での利用も劇的に進む可能性がありそうです。

保有する暗号通貨      ビットコイン
前週からの損益       マイナス41円
6月11日現在           9620円

明治大学 aki
明治大学 aki
明治大学2年理系のakiです。文系投資サークルに所属するも投資経験はゼロ。暗号通貨ナニソレ......? という初心者が孤軍奮闘するのでよろしくお願いします。
◆ 大学対抗 1万円からはじめる暗号通貨バトルのルール
・元本は1万円です。
・投資する暗号通貨の選定は自由です。ただし、国内で購入できる暗号通貨に限ります。
・レバレッジは、かけられません。
・20%を超えて下げた場合は、強制的に取引を停止(ロスカット)します。
・元本割れは1回まで。リベンジ(再投資)可能ですが、2度、資産(合計で2万円分)を失った場合は、その時点でリタイアとなります。
・順位は、11月26日時点の運用損益で決めます。
学生投資連合USIC

「学生の金融リテラシー向上」を理念に全国26大学1000人以上で構成。企業団体・官公庁との勉強会の開催、IRコンテストの運営、金融情報誌「SPOCK」を発行する。
http://usic2008.com/