2024年 4月 18日 (木)

コロナ禍で一変!? 週刊ダイヤモンド「倒産危険度」、週刊東洋経済は「未来のユニコーン100社」を特集

   「週刊東洋経済」「週刊ダイヤモンド」「週刊エコノミスト」、毎週月曜日発売のビジネス誌3誌の特集には、ビジネスパースンがフォローしたい記事が詰まっている。そのエッセンスをまとめた「ビジネス誌読み比べ」をお届けする。

   8月30日発売の「週刊ダイヤモンド」(2021年9月4日号)は、「廃業急増のウラ 倒産危険度ランキング」と題した特集を組んでいる。

   不景気になれば倒産は増える。そんな常識が通用しないのが「コロナ危機」だ。企業への支援策の充実で、見た目の倒産件数は減っているが、その裏で廃業が急増している背景を探っている。

  • 週刊ダイヤモンドは「倒産危険度ランキング」
    週刊ダイヤモンドは「倒産危険度ランキング」
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コロナ時代の倒産の5つの「新常識」

「週刊ダイヤモンド」2021年9月4日号
「週刊ダイヤモンド」2021年9月4日号

   帝国データバンクによれば、2020年の倒産件数は7809件で、2000年以降で2番目に少なかった。その一方で20年に休廃業・解散した企業の数は前年比14.6%増の4万9698社で、2000年以降で最多を記録した。

   コロナ時代の倒産の5つの「新常識」を挙げている。

・「過剰債務」に陥る企業が急増。中小企業では3社に1社
・私的再生スキームの多様化で倒産にカウントされない「ステルス型」が急増
・建設・工事業など外食苦境が波及した「コロナ連鎖倒産」が増加
・コロナの終息が見えず、先行きを悲観した「諦め型」が続出
・「半導体不足」倒産も発生

   特集の目玉は「倒産危険度」(Zスコア)から判断したワースト493社のランキングと、その中でもリスクの高いワースト20社とのやりとりだ。ワースト1位とされたRVHは、美容サービス大手ミュゼプラチナムなどを買収し、事業を拡大したが、コロナ禍の影響で採算性が悪化し、買収した事業を次々と売却し、レディスサービス事業から撤退。主力事業を切り離し、運転資本が激減したことからワースト1位になった。編集部の問い合わせに、RVHの回答はない。

   回答がない企業も少なくないが、言い分や再建策を答えた企業もある。ワースト4位とされたアクセルマークは、ゲーム事業が収益の柱の一つだ。「赤字のゲーム事業を売却し、足元の広告事業は堅調で黒字。債務超過は解消した」と説明している。

   また、10位のジャパンディスプレイ(JDI)は、「白山工場売却など構造改革を進め、バランスシートは改善した。23年3月期の営業黒字化を進める」と回答するなど、今後の再建策を語っている。「自社の現状を外部に説明できない企業にこそ、本当に"危険"な企業が潜んでいるのだろう」とまとめている。

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