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どっちが多い?共働き女性VS専業主婦「お小遣い対決」...やりくりの決め手は「ポイ活」上手

   「花の独身時代、給料はまるまる自分のお小遣いだったのに...」という女性も、結婚するとそうはいかなる。

   専業主婦と共働き女性では、毎月自由に使えるお金はどのくらいあるのか、どこから捻出しているのか。人の財布の中身が気になる人も多いだろう。

   転職支援サイトの「ビズヒッツ」が、「妻のお小遣いの平均額や使い道を既婚女性1000人にアンケート調査」を2021年12月14日に発表した。みなさん、やりくりには苦労をしているようで......。

  • お小遣いをもっと増やして!(写真はイメージ)
    お小遣いをもっと増やして!(写真はイメージ)
  • お小遣いをもっと増やして!(写真はイメージ)

専業主婦は月7800円だが、共働き女性は2万4000円

   調査結果によると、妻のお小遣いの毎月の平均額は、専業主婦が7876円、共働き女性(パート・アルバイトを含む)が2万4671円で、共働き女性のほうが約3倍高くなった。

   ただ、なかには10万円、15万円といった超高額のお小遣いがある人が何人かいて、平均値を引き上げていた。そのため、全体の約8割を占めるボリュームゾーンの平均額を調べた。

   これは、共働き女性も同様の傾向。5万円以上のお小遣いがある人が、専業主婦の3倍以上の15%にのぼっていた。こちらも、ボリュームゾーンの平均額をとった=図表1、2参照

専業主婦のお小遣いの平均額(ビズヒッツの作成)
専業主婦のお小遣いの平均額(ビズヒッツの作成)
共働き女性のお小遣いの平均額(ビズヒッツの作成)
共働き女性のお小遣いの平均額(ビズヒッツの作成)

   これを見ると、特別に余裕がある家庭をのぞくと、専業主婦の多くはお小遣いが月1万円に満たないことがわかった。また、「お小遣いがない」と回答した人が全体の15%もいた。「お小遣いゼロ」は共働き女性にも6%いた。こうした「ゼロ」の人は毎月の個人的な出費をどうやりくりしているのだろうか。

   調査に協力したお金がテーマのウェブサイト「まねーぶ」ディレクターの最上天晴(さいじょう・あっぱれ)氏はこうコメントしている。

「総務省の家計調査を見ると、世帯主の月収が約36万円、配偶者の収入を合わせた世帯月収が約45万円です。夫婦のお小遣いは世帯月収の1割程度と言われていますので、専業主婦のお小遣いの平均が7876円、共働き女性の平均が2万4761円というのは、妥当な金額に近いなという印象ですね。
(専業主婦の)15%の人が『お小遣いがない』と回答したとのことですが、言葉通りには受け取れないかなと思います。ママ友とのランチ代や、自分の化粧品、服装代を『消費支出』として、家計から直接出しているケースが考えられるからです。『お小遣いがない=自分の自由になるお金がない』とは限らない、ということですね」

お小遣いゼロでも「家計費」から自由に使う女性

   お小遣いの使い道はどうなのだろうか。トップ3は、専業主婦と共働き妻双方とも「服・靴・バック・アクセサリー費」「化粧品・美容院費」「交際費(ランチ・飲み会)」が占めた。これらは、女性として欠かせないアイテムだ、というのは言わずもがな。

   ところで、「お小遣いをどこから捻出しているか」だが、専業主婦は収入がないため「夫の給料から」が1位で6割を占めた。一方、共働き女性は「自分の給料から」が1位で、半数以上を占めた。しかし、「夫の給料から」も3位に入り、約1割いた=図表3、4参照

専業主婦のお小遣いの出どころ(ビズヒッツの作成)
専業主婦のお小遣いの出どころ(ビズヒッツの作成)
共働き女性のお小遣いの出どころ(ビズヒッツの作成)
共働き女性のお小遣いの出どころ(ビズヒッツの作成)

   共働き女性の中には、「夫から、自分の給料はすべてお小遣いにしていいと言われている」とか「自分の給料から一定額の生活費を入れれば、あとは自由に使える」という人がいて、基本的に夫の給料は「生活費」、妻の給料は「貯蓄プラスお小遣い」と夫婦で分担しているケースが多いようだ。

共働き女性の場合、自分で稼いだ分からお小遣いを使うという(写真はイメージ)
共働き女性の場合、自分で稼いだ分からお小遣いを使うという(写真はイメージ)

   注目されるのは、「お小遣い捻出方法」の2位。両者ともに「家計の余り」がランクインしていること。回答者たちのコメントを見ると、こんなやりくりの仕方が代表的だ。

「服や靴を買うのは数か月に1度。独身時代は1着1万円くらいする服を買っていたが、今はファストファッションや2000円くらいのものしか買わない」(40代専業主婦)
「美容院や化粧品代は2~3か月貯めて捻出している」(40代共働き)

   もっとも、高額なコスメや服飾品は別として、化粧品代、カットやカラーなどの美容院代、シーズンごとの衣類に関しては「生活必需品」として家計に含めている人が多く、ひと口に「家計の余り」と言っても、毎月1000円未満から2~3万円のお小遣いが捻出できる人まで大きな差がある。

   そんななか、新たなお小遣い捻出方法として増えているのが「アンケートサイト」や「フリマアプリ」「ポイント(ポイ活)」だという。

これからは「ポイ活」上手がお小遣いを増やす

   先出の「まねーぶ」ディレクターの最上天晴氏はこうコメントしている。

「オリンピック以降は景気が鈍化するという予測が多く、今後も世帯主の収入が劇的に上昇することは考えにくい状況です。家計に余裕を持たせるためのやりくりがさらに重要になってくると考えられます。キャッシュレス決済が主流になっていく中で、ポイントを上手く利用して節約する『ポイ活』などが、今まで以上に活発に行われるようになると思われます」

   なお、調査は、全国の10代から60代までの既婚女性を対象にインターネットで行い、計1000人から回答を得た。専業主婦が525人、共働き妻(パート・アルバイトを含む)が475人だった。

(福田和郎)