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地方中小企業「再生」の物語 秘訣はブランディングにあった

   人件費の安い新興国に圧され、メーカーは「良い物」をこれまで通り作っていれば安泰という時代ではなくなってきた。大企業さえも経営が危うくなっている状況で、中小企業も何らかの施策が必要なのは言うまでもない。

1716年創業の老舗社長がコンサルティング

『老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい 小さな会社の生きる道。』(阪急コミュニケーションズ)
『老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい 小さな会社の生きる道。』(阪急コミュニケーションズ)

   「老舗を再生させた十三代がどうしても伝えたい 小さな会社の生きる道。(阪急コミュニケーションズ)では、生き残りをかけてブランディングに挑む地方の中小企業が紹介されている。登場する企業は、波佐見焼のブランド「HASAMI」を展開するマルヒロ(長崎県)、パン切り包丁を手がけるタダフサ(新潟県)、「世界一ちゃんとしたかばんやさん」を目指すバッグワークス(兵庫県)など5つ。著者の中川淳さんがコンサルティングした企業が再生するまでを描いた。

   中川さんは1716年創業の麻の老舗・中川政七商店(奈良県)の代表取締役社長。伝統工芸業界でSPA(製造小売業)の業態を確立し、東京ミッドタウンや新丸の内ビルディングなどに直営店を持つまでに自社を再生させた経験を持つ。現在はその経験を伝えるため地方の中小企業のコンサルタントにかかわっており、同書では決算書の読み方からビジョンの立て方などについても述べられている。