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モヤモヤ文章、「80のコツ」でスッキリ 「最高の文章練習法」も公開

   モヤモヤする。「わたしと気が合わない彼女の父親」という文章は、気が合わないのが「彼女」か「父親」か、はっきりしない。こんな文章も「点(、)」ひとつでわかり易く生まれ変わる。スッキリする。

   『決定版! すっきり書ける 文章のコツ80』(定価1155円、成美堂出版)は、著者の高橋俊一さんが「楽に書き方を身につける方法」をまとめた1冊だ。数多くある書き方や文法論を、機能ごとに整理して絞り込んだ。

「新聞コラム風例文を短く削る練習」ドリルも

『決定版! すっきり書ける 文章のコツ80』
『決定版! すっきり書ける 文章のコツ80』

   本書の左ページには、「うまく説明できないけれど、どこかおかしい」モヤモヤ文を載せている。右ページに目を移すと、ちょっとしたコツで一変したスッキリ文が登場する。

   たとえば、「読点で修飾語をすっきり整理する」コツの項目では、先の「気が合わない」の例文がモヤモヤ文として挙がっている。「わたしと気が合わない、彼女の父親」と読点を入れれば、対象は「父親」の方だと明確になるスッキリ文の完成だ。

   他にも、「『的』『性』『化』はなるべく避ける」「文章を作品にするための4の心構え」などのコツについて、具体例を示して解説している。

   ユニークなのは、新聞コラム風例文を短く削る練習や模範解答、解説を巻末に別冊として付けていることだ。削り作業は書くのと同じ価値があり、「最高の練習法」だと勧めている。2013年6月末、発売された。

   著者は、朝日新聞の社会部記者やデスク、ジャーナリスト学校主任研究員などを歴任。現在は、日本大学などで講師として文章論を教え、フリージャーナリスト・コラムニストとしても活躍している。『すっきり! わかりやすい! 文章が書ける』(すばる舎)などの著書がある。