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4種類の「ずんだ大福」ここが違う 伊達政宗もビックリ「枝豆の甘さ」

   東京・池袋の宮城ふるさとプラザが2013年7月上旬で8周年を迎えたとのことで、訪れてみた。お店の入り口では催事で「北上京だんご本舗」が出店し、宮城名物の「ずんだ餅」を販売していた。

「ずんだ餅」とどう違う?

4種類それぞれに良さがあった「ずんだ大福」
4種類それぞれに良さがあった「ずんだ大福」

   ご存知の方も多いだろうが、「ずんだ餅」とは、枝豆をすりつぶして甘味を付けた餡(あん)をお餅の上にかけたものだ。「豆打(ずだ)」がなまって「ずんだ」になったそうで、あまりスマートな響きではないが、仙台藩祖の伊達政宗が発案したとも言われる由緒あるご当地お菓子なのである。

   いわゆる普通の小豆餡が見た目も味も重めなのにくらべて、緑鮮やかな枝豆餡は、味もさわやか。ただ、スーパーなどではまずお目にかかれないのが残念なのだが、その点、宮城ふるさとプラザはさすがに普段から「ずんだ天国」である。店の奥の冷凍ケースには、ずんだ餅が積まれ、入り口付近にはずんだ大福がずらり――。ん? ずんだ餅とずんだ大福はどう違うの?

   北上京だんご本舗の店員さんがこう教えてくれた。「お餅の上に、ずんだ餡をかけたのが『ずんだ餅』。お餅のなかには何も入っていません。『ずんだ大福』はお餅のなかに餡が入っています。どちらもお餅は一緒で、餡は大福のほうが水分が少なくなっています」。

   本式のずんだ餅はずんだの水分が多いために、冷凍で販売。大福のほうは、お餅のなかに餡を入れ込むために、水気を減らして常温で売っているようだ。ずんだ餅は、お餅5個入りなどの箱入り冷凍販売となっていて少々買いづらいが、ずんだ大福は、1個バラで販売しているものが多く、気軽に買える。しかも、北上京だんごのずんだ大福は催事のみの期間限定だそう(ずんだ餅は常時販売)。そこでこの際、ずんだ大福を買いまくり、比較してみることにした。

枝豆のすりつぶし度や甘みが異なる

   今回、手に入れたずんだ大福は、計4種類。だいたい直径5~6センチの大きさで大差ないのだが、餅の厚み、緑色のかかり方(餡の透け具合)、重さ、表面の粉のまぶし具合、餅の口当たり、枝豆のすりつぶし度、甘味などが異なっている。

   ひと際、厚みがあり、ずしりと重かったのは、「五嶋屋」のもの。餅も餡もたっぷり、値段は1個105円と手頃で、お得感が高い。

   北上京だんご本舗のずんだ大福(1個157円)は、塩枝豆が餅の表面近くに埋め込まれて、豆大福の要素も織り込まれ、手が込んでいる。餡は粒が残るざらっとした感触で、フレッシュ。枝豆という素材の特徴が生かされている。

   「ささもり菓子舗」のものは、枝豆の粒がほどよく残る。パッケージ表面のシールには「ずんだ」と一言だけ書いてあるが、原材料もシンプルで、耳慣れないものは入っていない。餅米は地元産のみやこがねを使い、素材にこだわっている。1個115円。

   「もちべえ」のものは3個入り(378円)。見た目に白っぽく、餅の食感は軽め。枝豆はすりつぶしてあって食べやすく、こしあん好きにアピールする一品だ。

   さて、ずんだ大福を4種類、計9個食べてわかったことは、どれを買っても「外れ」はない。そして、ますます「ずんだ」が好きになった。スーパーの大福も、全部ずんだ大福になってしまえ!――というぐらいに。いや、それはさすがに言いすぎですけどね。


商品名:ずんだ大福
販売:五嶋屋/北上京だんご本舗/ささもり菓子舗/もちべえ
価格:105円(1個)/157円(1個)/115円(1個)/378円(3個)