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「補聴器&オンラインサポート」を定額で提供 シンガポール発のサービスが日本上陸

   シンガポールに本社を置く補聴器のグローバルカンパニー nessa(ネッサ)は、ネットワーク端末を介したコンシェルジュサービスと、「きこえ」のライフスタイルを豊かにする付加価値をパッケージ化したサービスを、2016年8月から日本で開始する予定だ。

   補聴器とIoT(Internet of Things=モノのインターネット)の遠隔操作を基盤としたオンラインサポートをセットで提供することで、 "きこえ"にまつわる会員の悩みを解決していく。

  • 世界初リモート聴力測定カプセルチェア「Hearing Egg(ヒアリングエッグ)」
    世界初リモート聴力測定カプセルチェア「Hearing Egg(ヒアリングエッグ)」
  • 世界初リモート聴力測定カプセルチェア「Hearing Egg(ヒアリングエッグ)」
  • 「ヒアリングエッグ」の内部
  • 16年7月15日にnessa Japan主催のメディア向け説明会が開催された
  • nessaが提供する「ヒアリングエイド(補聴器)」は、Apple社と共同開発して生まれたGNリサウンド社の補聴器を採用している。

補聴器の使用率も満足度も低い日本

   日本補聴器工業会2015年度の調査によると、日本の難聴者は推定で約1430万人いる。これは人口全体の11.3%に相当する。そのうち補聴器使用率は13.5%にすぎない。これは欧米諸国の平均をはるかに下回る。また補聴器使用者の使用満足度はイギリスが70%、フランスが84%あるのに対し、日本は39%にとどまっている。

   以上の結果について、同工業会は公式サイトで次のように分析する。

「補聴器に対する知識が豊富な"認定補聴器技能者"の在籍している店舗が不十分なことに加え、補聴器ユーザーをはじめ、そのご家族や一般の人々に補聴器使用への理解と受容が不足していることを如実に表している」

提供する補聴器はあのApple社と共同開発

   16年7月15日、東京都内でnessa Japan主催のマスコミ向け説明会が催された。そこで披露されたのが、世界初リモート聴力測定カプセルチェア「Hearing Egg(ヒアリングエッグ)」だ。たまご型のチェアは一種の防音ルームになっている。中の人は、ヘッドフォンをつけ、装置の外からネットワークを介して検査音を発信が発信されるので、聞こえる音に対してiPadで操作をしてもらう仕組みだ。また、ビデオ通話を通じて、専門スタッフから聴力測定の結果や説明を聞くことができる。

   説明会で同社は、ヒアリングエッグを全国のデイケアセンターや商業施設に設置する方針を明らかにした。まずは日本での知名度アップを同社は狙う。

   補聴器は、Apple社と共同開発したものを採用。従来の補聴器のイメージを一新するスタイリッシュなデザインで、ファッション性を備えている。

   nessa Japanと契約した人は補聴器だけでなく「ホームリモートボックス」という機器がもらえる。このボックスは、4G/LTEのSIMカードが内蔵されており、自宅にいながらにして、いつでもオンラインサポートが受けられる仕組みだ。データ通信料は毎月3GBまで無料開放。

   また、「きこえ」を手に入れたユーザーに、「iPadmini4」「Sow Experience体験ギフト(ソウ・エクスペリエンス株式会社)」「32型TV+TVストリーマー」いずれかを提供し、きこえの良さを手に入れたユーザーがいつまでもアクティブに楽しんでもらえるソフトも提供する。

   同社の会員料金は以下の通り。なお、契約期間は3年で、30日間の無料お試し期間が用意されている。

  • 初期保証金...2万円 (本契約後は販売価格に含まる。仮に無料期間中に納得できなかった場合は、全額返金)
  • 月額料金......片耳の場合4600円、両耳の場合7900円(いずれも税込)