2019年 11月 13日 (水)

「君の名は。」が描いたテーマは、RADWIMPSの歌と重なり合っていた

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   タケ×モリの「誰も知らないJ-POP」

   音楽というのは溢れてくるもの――。

   そんな風に思わせてくれるアーティストは多くない。そして、そんな風に感じさせてくれるライブも、である。

  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
  • 武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)
    武道館でのRADWIMPSのステージ(2017年5月10日、撮影・八尾 武志)

紅白歌合戦でやっと知られる

   例えば、ロックとかジャズとか、フォーク、あるいはクラシックでもいい。音楽を語る時に使われるジャンルやスタイルに収まらない自由な演奏。ひとつの曲の中にいくつもの要素があり、それぞれの曲によってしなやかに表情を変える。喜怒哀楽という分類が出来ないくらいに優しくて悲しくて愛おしく激しい感情が豊かにとめどなく溢れ出している――。

   RADWIMPSがアルバム「人間開花」を携えて2月にスタートしたアリーナツアー「Hyuman  Bloom  Tour  2017」のセミファイナル。5月9日、日本武道館でのライブは、そういうライブだった。

   2016年はRADWIMPSの年だった。

   彼らが音楽を担当した映画『君の名は。』が記録的なヒットを記録したのはまだ記憶に新しい。映画公開2日前に発売されたサウンドトラックのアルバム「君の名は。」がアルバムチャート1位、11月に発売されたオリジナルアルバム「人間開花」も1位。1年間に2枚のアルバムを1位に送り込んだ。

   RADWIMPSは、ヴォーカル・ギター、野田洋次郎、ギター・コーラス、桑原彰、ベース・コーラス、武田祐介、今は体調不良で休養中のドラム・コーラス、山口智史の4人組。全員が85年生まれ。結成は高校生の時だ。メジャーデビューは2005年。一昨年が10周年。Mr.Childrenやスピッツ、いきものがかり、ONE OK ROCKなど、今のシーンを代表するバンドやアーティスト11組が日替わりで登場するツアーも行った。

   とはいえ、様々な音楽がミックスされた曲調と現代詩の世界からも評価の高い言葉の世界が与えてきた影響力と茶の間などでの一般的な知名度が一致していないバンドでもあった。初出場となった年末の紅白歌合戦で彼らを知ったという人も多かったのではないだろうか。

   『君の名は。』の新海誠監督は自身のサイトで「実現の可能性も考えずに好きだから依頼した」と明かしている。野田洋次郎が、まだ絵コンテが出来る前の第一稿を読んで書いたのが主題歌4曲の中の一曲「前前前世」だった。

   人の生命はどこから来て、どこに行くのか、愛する人との出会いや巡り会いの不思議は運命的なものがあるのではないだろうか。映画『君の名は。』で描かれていたテーマは、RADWIMPSがデビュー以来歌ってきたことと重なり合った。

   人の生死が考えさせること。生きたくても生きられない人がいること、世の中には不条理や不平等や不公正が暴力的にまかり通っていること、その中で人と人が愛し合うことがいかに儚く奇跡的なのかということ。彼らが10代だったインディーズ時代の2004年に出たシングル「祈跡」では「それぞれの命が生んだ、一人の祈りが生んだ歌がここにある」と歌っていた。「それぞれ」の中には「僕や君」だけでなく「地球」も含まれていた。

タケ×モリ プロフィール

タケは田家秀樹(たけ・ひでき)。音楽評論家、ノンフィクション作家。「ステージを観てないアーティストの評論はしない」を原則とし、40年以上、J-POPシーンを取材し続けている。69年、タウン誌のはしり「新宿プレイマップ」(新都心新宿PR委員会)創刊に参画。「セイ!ヤング」(文化放送)などの音楽番組、若者番組の放送作家、若者雑誌編集長を経て現職。著書に「読むJ-POP・1945~2004」(朝日文庫)などアーテイスト関連、音楽史など多数。「FM NACK5」「FM COCOLO」「TOKYO FM」などで音楽番組パーソナリテイ。放送作家としては「イムジン河2001」(NACK5)で民間放送連盟賞最優秀賞受賞、受賞作多数。ホームページは、http://takehideki.jimdo.com
モリは友人で同じくJ-POPに詳しい。

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