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お父さんはキモい! 中学生の娘とホンネの奮闘記

   「母の日」に贈るのはカーネーションが定番だが、「父の日」は黄色いバラといわれている。毎年6月の第3日曜日が父の日、今年(2017年)は18日だ。百貨店ではギフト商戦が行われているが、日ごろ子どもと会話の少ないお父さんには、おしゃべりするだけでもうれしいプレゼントかも知れない。今回は父と子の対話について紹介したい。

   J-CASTニュースの書籍サイト「BOOKウォッチhttps://books.j-cast.com/)」でも特集記事を公開中。

口もきかない娘とガチのトーク

『お父さんがキモい理由を説明するね 父と娘がガチでトークしました』(著・中山順司、泰文堂)
『お父さんがキモい理由を説明するね 父と娘がガチでトークしました』(著・中山順司、泰文堂)

   年頃の娘から「キモい」といわれ悩んでいるお父さんは大勢いるだろう。大半の人が対処法もわからず、悶々としているのではないか。

   『お父さんがキモい理由を説明するね 父と娘がガチでトークしました』(著・中山順司、泰文堂、1296円)の著者、中山順司さんもその1人だった。素直な娘だったが、中学に入ると、急に態度がよそよそしくなり、ろくに口もきかなくなった。ところが、ある一言がきっかけに2人の関係が激変した。「恋愛」「夢と目標」「芸能界入り」「英語と留学」「いじめ」など人生や将来についてホンネのトークが始まった。

   「キモい」についても聞いた。娘によると「何ていうのかな、本当に『オェェ......』って感じで気持ち悪い。ゾワゾワする」――そんな顛末をネットで連載すると、たちまち100万PVを超え1冊の本になった。

子どもを叱ることができますか

『叱られる幸せ』(著・川澄祐勝、サンマーク出版)
『叱られる幸せ』(著・川澄祐勝、サンマーク出版)

   「地震雷火事親父」。父親は地震、雷、火事にも劣らぬ怖い存在といわれてきたが、最近は「叱るオヤジ」がいない。逆に「ほめ育て」という言葉がもてはやされている。それでいいのか。『叱られる幸せ』(著・川澄祐勝、サンマーク出版、1836円)は、そう問い掛ける。

   人間には、他者から叱られ、諭されなければ身につかないところがいくつもある。叱られることは有り難いことなのだ。「叱られないのは一生の不幸」「なぜ叱られたのかは、あとになってわかる」「すぐキレる子は『叱られ体験』不足」と諄々と説く。

   子育て最中のお父さんはもちろん、生徒指導に悩む学校の先生や上司、部下の関係で困っているビジネスウーマンにもおススメだ。「叱られ通しの人生だった」と振り返る著者の川澄祐勝さんは、アジサイで知られる高幡不動尊金剛寺(東京都日野市)の第三十三世貫主である。

息子に金融を教えるお父さん

『お父さんが教える13歳からの金融入門』(著・デヴィッド・ビアンキ、訳・関美和、日本経済新聞出版社)
『お父さんが教える13歳からの金融入門』(著・デヴィッド・ビアンキ、訳・関美和、日本経済新聞出版社)

   いまどきのお父さんは大変だ。お金の話、ドル、ユーロ、円、ビットコインのことや、クレジットカードの仕組み、株式チャートの見方、債券、ファンド、さらにお金の稼ぎ方、殖やし方。これらに関してきちんと説明できますか。

   『お父さんが教える13歳からの金融入門』(著・デヴィッド・ビアンキ、訳・関美和、日本経済新聞出版社、1620円)は、息子のために書いたノートがもとになっている。

   目次を見ると「おカネのいろいろな支払い方」「株を売買してみよう」「オプション(知ってると友だちに自慢できるよ!)」「債権と譲渡性預金(退屈だと思ったらおおまちがい!)「金利(寝ているあいだに儲けよう)」といった調子で読みやすくなっているが、本当は大人向けの本かもしれない。親子で金融の議論が出来たら素晴らしいね。