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樹木希林さん企画の「エリカ38」も上映 4月に沖縄で「島ぜんぶでおーきな祭」

   今年で第11回目を迎える「沖縄国際映画祭」が2019年4月18日~21日の日程で開催される。

   「沖縄国際映画祭」は2015年から「島ぜんぶでおーきな祭」の名称で、映画だけでなく音楽・ダンス・お笑い・ファッション・アート・スポーツなどの総合エンターテインメントの祭典として沖縄県各地でさまざまな催しが行われている。

   今回の開催に先立って、3月4日に吉本興業東京本部にて「島ぜんぶでおーきな祭」の概要発表会見が行われた。

  • 「島ぜんぶでおーきな祭」概要発表会見には豪華メンバーが顔をそろえた
    「島ぜんぶでおーきな祭」概要発表会見には豪華メンバーが顔をそろえた
  • 「島ぜんぶでおーきな祭」概要発表会見には豪華メンバーが顔をそろえた
  • 司会の木佐彩子氏とガレッジセールの2人
  • よしもとラフ&ピース代表取締役社長の和泉かな氏(中央)と、よしもと沖縄41市町村全力応援芸人のメンバー
  • 「エリカ38」主演の浅田美代子さん
  • 「エリカ38」出演の山崎静代(南海キャンディーズ)さん
  • TV DIRECTOR’S MOVIEの紹介で登壇したメンバー。左からたなか(前職ぼくのりりっくのぼうよみ)さん、松本穂香さん、石田明(ノンスタイル)さん、生理ちゃん(着ぐるみ)
  • 「酔うと化け物になる父がつらい」ほか、主演の松本穂香さん
  • 「クソみたいな映画」脚本と監督を担当した石田明(ノンスタイル)さん
  • 吉本坂46のCD売上トップの小寺真理(吉本新喜劇)さん

樹木希林さん企画作品に主演の浅田美代子さん登壇

   発表会見は、沖縄国際映画祭の10年を振り返るオープニング映像が流れた後、司会の木佐彩子さんとお笑いコンビ「ガレッジセール」が登場してスタートした。

   はじめに、開催概要や沖縄県との取り組みについて、よしもとラフ&ピース社長の和泉かな氏が概要を説明。続いて"よしもと沖縄41市町村全力応援芸人"が登壇した。キャプテンを務める宮川たま子さんをはじめ、この日は「初恋クロマニヨン」の松田正さんと比嘉憲吾さんと新本奨さん、大屋あゆみさん、「ありんくりん」のクリスさんとひがりゅうたさんが登壇し、それぞれ祭典への意気込みを語った。

   初恋クロマニヨンの新本さんは、沖縄からわざわざ駆けつけたためか、気持ちが入りすぎて、思わず大切な自己紹介で噛んでしまうハプニングも。

   続いて、映画プログラムについてKATSU-do社長の中村直史氏から趣旨説明があり、上映作品の一部が紹介された。さらに、特別招待作品の「エリカ38」から、主演の浅田美代子さん、出演の山崎静代(南海キャンディーズ)さんが登壇し、それぞれ作品への思いを語った。

   「エリカ38」を企画したのは、昨年9月に亡くなられた樹木希林さん。浅田さんは、樹木さんからの指名で主演が決定。生前に樹木さんから「あなたは動物愛護の話をするときは表情が変わる。そういう変わり方で詐欺の演技をするといい」との言葉をもらったそうだ。

   山崎静代さんは、もともと樹木さんのファンで、一緒に仕事ができたこと、バッグの持ち方など演技のアドバイスをもらえたことをとても嬉しそうに語っていた。

ノンスタ石田「明日の大切さ」が伝わる作品とPR

   続いて、放送局と吉本興業が共同制作した映画「TV DIRECTOR'S MOVIE」の各作品の紹介が行われた。映画「キスカム!Come On,kiss me again!」(テレビ東京)に主演した俳優の葉山奨之さんの映像コメントが流れた後、壇上には、「酔うと化け物になる父がつらい」(毎日放送)から主演女優の松本穂香さん、「クソみたいな映画」(朝日放送)から原作と脚本を担当した石田明(ノンスタイル)さん、「生理ちゃん」(フジテレビ)から生理ちゃん(キャラクター・着ぐるみ)、「誰にも会いたくない(滋賀県彦根市)」(地域発信型映画 supported by ひかりTV)から俳優のたなか(前「ぼくのりりっくのぼうよみ」)さんが登場し、それぞれ映画の見どころを語った。

   松本さんは、「酔うと化け物になる父がつらい」でアルコール依存症の父と新興宗教にはまる母を持つ娘役を演じた。高校生から30歳になるまでの幅広い設定を演じ分けたが、まだ22歳のため、30歳は想像の世界で気持ちだけを年齢に合わせて挑んだという。なお、特別招待作品の「おいしい家族」の主演も務めている。

   石田明(ノンスタイル)さんは、「クソみたいな映画」をユーモラス、サスペンス、コメディーと例え、見終わると「明日の大切さ」に気が付く作品だとPRした。最初と最後で全く違う作品になっているそうだ。

   作品「生理ちゃん」は、女性からの支持を集めた作品。生理に着目して3人の女性の生き方を描いた作品。原作本は6刷まで進んだ人気作だ。

   たなか(前ぼくのりりっくのぼうよみ)さんは、「誰にも会いたくない(滋賀県彦根市)」で、引きこもりになると妖怪になる役を演じた。引きこもりという難しい問題について、最初の一歩を踏み出すには痛みを伴うというメッセージを秘めて、準備に2時間もかかる特殊メイクで撮影に挑んだという。

   そして、ガレッジセールの照屋年之さんは、自身が監督を務めた沖縄県恩納村「NAGISA」について撮影秘話を披露した。主演の江口のりこさんが涙を流すシーンなのに、照屋さんが確認しているモニターでは涙が見えず、照屋さんは江口さんを10分泣かせたままにしたという。照屋さんは江口さんのプロ意識を信じて泣くまで付き合おうとカメラを止めなかったそうで、江口さんも何も言わずに監督からカットがかかるまで泣き続けた。照屋さんにとって12作目の監督作品となる本作は、プロとプロの意気込みに満ちた現場だったそうだ。

   続いて、「島ぜんぶでおーきな祭」実施部門の紹介が行われた後、各企画のゲストが登壇した。スポーツのパートでは元サッカー選手の近藤岳登さん、ビーチステージからは、「吉本坂46」から斎藤司さん、たかし(トレンディエンジェル)さん、尾形貴弘(パンサー)さん、小川暖奈(スパイク)さん、おばたのお兄さん、小寺真理(吉本新喜劇)さんが登壇。ステージが一気に明るく華やいだ。吉本坂46の活動は順調で、中でもCD売り上げは小寺さんのジャケットの作品が特に人気になっているとの話だった。

   会見の締めくくりには質疑応答が行われた。その中で、浅田美代子さんが樹木希林さんとのエピソードを語った。

   「エリカ38」の監督もプロデューサーも樹木さんが指名しているそうで、監督は日比遊一氏、プロデューサーは奥山和由氏が務めた。

   樹木さんは、この作品に際して浅田さんに次のように語ったという。

   「あなたは元アイドルとして、ずっとやってきているけれど、何か残る作品を作ってあげたい。きっと3人(編注:監督、プロデューサー、浅田さん)でタッグを組めばいいものができると思うよ」と語ったそうだ。浅田さんはとてもうれしかったとしみじみ言葉をかみしめていた。

   「島ぜんぶでおーきな祭」について詳しくは専用サイトから。