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「Yアールフィ野比~駅」ってどこ? 「ふざけっぱなし」で終わらない京急の駅名装飾

   京浜急行電鉄(京急電鉄、東京都港区)は、2019年7月8日から9月16日までの期間限定で、沿線の7駅の駅名看板を人気アニメ「ワンピース」ゆかりのデザインに装飾する。

   京急電鉄は2016年から駅名看板の装飾企画を毎年実施しているが、近年は装飾による利用者の混乱を防ぐための配慮もおこなっている。

  • ワンピース軍団が京急の駅をジャック
    ワンピース軍団が京急の駅をジャック
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京急電鉄の7駅がワンピースゆかりのデザインに

   駅名看板の変更は、今夏に実施される「ワンピース」と横須賀市とのコラボ企画「京急宴線(えんせん) 真夏のONE PIECE列車」の一環としておこなわれるもの。

   神奈川・横須賀市にある「YRP野比駅」(ワイアールピーのび)の看板は、「Yアールフィ野比~駅」に変更。京急電鉄によると、作品の主人公であるモンキー・D・ルフィの名と、彼が持つ「腕が伸びる」特徴を反映したという。

   また、「生麦駅」(横浜市)は「生麦わらの一味駅」、「上大岡駅」(同)は「ナミ大岡駅」、「青物横丁駅」(東京都品川区)は「青物横チョッパー駅」になるなど、作中に登場するキャラクターたちの名をもじった駅名看板に変更する。

   そのほか、「三浦海岸駅」(神奈川・三浦市)と「黄金町駅」(横浜市)では駅名称そのものは変えず、副駅名称として「三浦〝海賊王に俺はなるっ!!!!〟駅」、「ゴール・D・ロジャー駅」をそれぞれ採用。7月に発表予定の一駅でも副駅名称を用いる。

「本当の駅名」併記で混乱を回避

   京急電鉄はこれまでも、2016年夏と2018年春にサンエックスの人気キャラ「リラックマ」とのコラボで「京急久里浜駅」(横須賀市)を「京急リラッ久里浜駅」に、2018年夏に人気漫画「北斗の拳」とのコラボで「京急蒲田駅」(東京都大田区)を「京急かぁまたたたたーっ駅」にするなど、ユニークな駅名看板の装飾をたびたびおこなってきた。

   だが、それらの駅を初めて訪れた人などからすれば、駅名看板が期間限定の「デザイン」であることを理解できるとは限らない。

「装飾した駅名看板を見て、誤解してしまう人はいないのだろうか」

   J-CASTトレンド編集部が率直な疑問を京急電鉄にぶつけると、広報担当者は

「利用者の方の混乱を避けるために、2018年の北斗の拳コラボから表記を変えています」

と回答。

   例えば、2017年秋に「三崎口駅」(三浦市)の駅名看板を「三崎マグロ駅」に変更した際は、ふり仮名もそのまま「みさきまぐろ」と振ってしまったことで、前知識なく看板を見ただけでは本来の「みさきぐち」という読み方が伝わらない状況だった。

   一方で、2018年夏の北斗の拳コラボでは装飾した駅名(例:京急かぁまたたたたーっ駅)の下に本当の駅名(京急蒲田駅)を併記する方式を採用。今回のワンピースコラボでも、装飾した駅名(例:Yアールフィ野比~駅)の下に本当の駅名(YRP野比駅)を括弧書きで挿入し、利用者への配慮としている。



(5月31日10時28分追記)文中「リラックマ」に関して一部誤記があり、修正しました。