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緑茶の成分で認知症予防に期待 「伊藤園健康フォーラム」専門家が講演

   伊藤園は2019年5月23日、「伊藤園健康フォーラム~お茶で人生100年時代を豊かに生きる知恵~」を東京都渋谷区で開催した。

   「人生100年時代を豊かに生きるには」をテーマに、「健康寿命」と「お茶の役割」について専門家が語った。

  • 「伊藤園健康フォーラム~お茶で人生100年時代を豊かに生きる知恵~」
    「伊藤園健康フォーラム~お茶で人生100年時代を豊かに生きる知恵~」
  • 「伊藤園健康フォーラム~お茶で人生100年時代を豊かに生きる知恵~」

茶の成分「テアニン」は神経細胞の再生促進効果

   第1部は、阿部啓子氏(東京大学名誉教授・大学院特任教授)と片岡洋祐氏(理化学研究所生命機能科学研究センター細胞機能評価研究チームリーダー)が基調講演を行った。

   阿部氏は、茶にも含まれるポリフェノールは抗酸化機能、ストレス軽減、認知機能改善機能を持ち、健康維持効果を期待できると話した。

   片岡氏は、茶の成分である「テアニン」に注目。テアニンには神経細胞死の抑制や神経細胞の再生促進に効果があると述べ、緑茶による脳保護効果が認知症の予防につながると話した。実際、テアニンを多く含む緑茶末(粉末の緑茶)2グラムを1年間毎日摂取した結果、脳機能の改善が認められたという。

   第2部では鷹股亮氏(奈良女子大学教授)が「水と健康」について講演した。その中で茶に含まれるカフェインについて、かなり大量に摂取しないと利尿効果はないと述べ、食事の際にお茶などを飲む習慣をつけることで脱水症状を防げると話した。

「人生100年時代を豊かに生きる5つの知恵」まとめる

   第2部では専門家によるパネルディスカッションも行われた。「健康寿命を延ばすために、われわれができることは何か」「人生100年時代におけるお茶の役割として期待するところ」などをテーマに、自分の食生活に合わせた茶の摂取が健康寿命延伸につながることや、茶の効果のさらなる科学的解明への意気込みが語られた。

   また、フォーラムの閉会にあたり以下の「人生100年時代を豊かに生きる5つの知恵」がまとめられた。

(1)抗酸化力を持つポリフェノールを積極的にとる。
(2)健康診断の結果をよく知る。
(3)抹茶で脳の老化予防や脳機能の維持が期待できる。
(4)脱水時のお茶は水分補給として有効。特に食事の際に摂取するのが望ましい。
(5)お茶を通じたコミュニケーション。人との会話が健康を作る。