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投げて、転がして、当てて競う パラスポーツ「ボッチャ」は奥が深いゾ

「パラスポーツのボッチャを体験してみませんか」

   2019年6月末、J-CASTトレンドのツイッターアカウントにこんなDMが届いた。差出人は部活型コミュニティー&メディア「女子部JAPAN」。ヤフージャパンのパラスポーツ応援メディア「DO_ACTIONS」と共同で、「ボッチャ」の認知や面白さを広げる体験イベント「ボッチャ女子部」を18年10月から毎月1回行っている。

  • スローイングラインから出ないように注意して投球
    スローイングラインから出ないように注意して投球
  • スローイングラインから出ないように注意して投球
  • 11人の参加者で盛り上がった「ボッチャ女子部」
  • マスキングテープで即席のコートを作成
  • ボッチャ女子部の目標は「東京2020までにボッチャを1000人に体験してもらう」ことだという
  • どこに投げるかを真剣に相談する参加者たち
  • 赤と青、各6球ずつのボールを使用する
  • ジャックボールとの距離が僅差の時は専用の器具で計測
  • 女子部JAPANのこばなみ部長とカス丸

投球コントロールに力加減、戦略も求められる

   2019年7月11日、J-CASTトレンド記者は会場の東京・新宿コズミックセンターに足を運んだ。今回の参加者数は女子部JAPANの運営スタッフ4人を含め、11人。何度か同イベントに来ている人、ボッチャ初体験の人などさまざまだ。記者はボッチャについて「日本代表がロンドンパラリンピックで銀メダルを獲得した実績がある」ことは知っていたが、実際にやるのは初めて。ルールをスタッフに聞くと、

「赤と青、各6球ずつのボールを、投げたり、転がしたりして『ジャックボール』という白いボールにいかに近づけられるかを競います。ボッチャはパラリンピックの正式種目で、さまざまなルールがあるのですが、このイベントでは『ボッチャを楽しむこと』が第一。最低限の決まり事を守りつつ、わいわい盛り上がりましょう」

との答えがあった。試合ではまず、先攻側が的となるジャックボールを投げ、続けて投球する。その後、後攻側が最初の投球を行い、ジャックボールから「より遠い位置」にボールを投げた側の選手がその次の投球を行う――という流れだ。赤、青ともに6球ずつ投げ終わったら得点を数える。

   会場にはコートが2つ用意され、3人ずつの計4チームで総当たり戦を行った。スローイングラインから投球してみると、ボールが見た目よりずっしりしており、第一投は全く転がらなかった。かといって力を込めすぎるとボールが目標を通り過ぎてしまい、コントロールが難しい。ジャックボールに寄せるだけでも大変だが、相手チームのボールがジャックボールへの軌道を妨害していると、それを避けたり、あるいは当てて弾いたりする必要があり、カーリングを彷彿とさせる。

 

   端的に言えばボールを投げるだけのシンプルなスポーツだが、勝つためには投球コントロールのほかに戦略も重要で、非常に頭を使う。それだけにうまく投げられた時の喜びもひとしおだ。実際に会場の各地からは「ナイスショット!」という歓声が聞こえ、狙いが外れても楽しそうに笑う参加者の姿が見受けられた。