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くら寿司「店舗ゼロ」の北海道進出へ 「ネタが新鮮」強力な地元店に対抗策は

   大手回転ずしチェーンのくら寿司(本社:大阪)は、これまで進出していない北海道への出店を2030年までに目指す。20年1月21日の記者向け発表会で明らかになった。

  • 北海道への進出を目指すくら寿司(写真は20年1月21日の記者向け発表会)
    北海道への進出を目指すくら寿司(写真は20年1月21日の記者向け発表会)
  • 北海道への進出を目指すくら寿司(写真は20年1月21日の記者向け発表会)

「一皿100円でこのクオリティー」北海道でも

   くら寿司は2020年1月現在、北海道と福島県を除く全国45都府県に店舗を構える。

   これまで北海道で店舗営業していなかったことについて、同社の広報担当者はJ-CASTトレンドの取材に対し「当社は立地の基準に関しては慎重な計画を立てている。北海道では条件に見合う立地やお店がなかった」と説明。具体的な出店時期は検討中だという。

   北海道は、ネタの新鮮さを売りにする地元の回転ずしチェーンの勢力が強い。「かっぱ寿司」など道内に店舗を持たない大手チェーンもある。

   くら寿司は、北海道で目指す戦略について、

「これまでも(北海道以外の)海産物がおいしいと言われるエリアに出店してきたが、そこでは『一皿100円でこのクオリティー』という点がお客様に評価・支持されてきた。この点は北海道でも変わることなく、受け入れていただけるのではないか」

と語った。

田中邦彦社長「福島の方にかわいがってもらいたい」

   発表会では、福島県にも2020年中の出店を目指すと明かされた。福島県にはかつて店舗があったが、その後撤退している。J-CASTトレンドの取材に対し、同社の田中邦彦社長はかつての撤退理由を「宣伝不足」と振り返り、「(出店時には)福島ではもう一回宣伝をし、福島の方にかわいがってもらいたいなと思っている」と語った。

   現在の45都府県への店舗展開を維持しつつ、福島と北海道に進出すれば、くら寿司は全47都道府県に店舗を構えることになる。