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■大阪杯「カス丸の競馬GI大予想」
コントレイルとグランアレグリアが激突!

   カス丸 はーい、ぼくカス丸きゃすう。先週の春のGI第1弾「高松宮記念」は、ダノンスマッシュが重馬場のなかを最後は差し切って勝ったじぇい。ガジュマル爺が△◎で馬連、カス丸は◎〇▲で3連単当たったきゃすう。この調子で第2弾、第3弾と勝ち抜くじぇい。今週は春の中距離王者決定戦「大阪杯」(2021年4月4日、阪神競馬場、芝2000メートル)きゃすう。これまで大阪杯はGIの中でも二流のような位置づけだったけど、今年は超一流のメンバーが集まったじぇい。無敗の3冠馬のコントレイル、GI3連勝中のグランアレグリア、そして皐月賞、ダービーでコントレイルに肉迫したサリオス、この3強の激突が見ものきゃすう。去年のジャパンカップでアーモンドアイと無敗3冠馬2頭が激突したのに匹敵するような歴史的レースになってほしいじぇい。

3強の強さと懸念点とは

   カスヨ カス丸のいうとおり、大阪杯としては過去最高の盛り上がりになるのは間違いないわね。でも、コントレイルとグランアレグリアが1、2番人気を争うだろうけど、週末は雨予報よ。そう単純に終わるとは限らない雲行きだわね。先週の高松宮記念も道悪で、結果は堅かったけど、今週も同じようにとはいかないものよ。まずは阪神競馬場2000メートルコースは内回りということね。第4コーナーを過ぎた辺りから発走し、コーナーを2か所回って、向正面の直線ね。ここまでは平らなので、まあ、スピードも上がらず、ゆったり進むんだけど、第3コーナーから下り坂になっているから残り4ハロン(800メートル)をどう走るかが勝負なのね。下り坂を使ってスピードを上げ、最後の第4コーナーを回って直線になるわけだけど、直線は356メートルしかないから前にいる馬が有利になるわ。ゴール前に急坂があるけど、そこで一気に後ろから抜き去ることも簡単じゃないし、先行馬が有利なコースなのよ。しかも雨で道悪になれば、ますます有利だわ。そこで浮上するのがサリオスというわけね。だからわたしは本命◎にしたのよ。しかも2枠2番という先行馬にとってはこれ以上ない枠順よ。レースはレイパパレが逃げて、ブラヴァスとサリオスがその後を追う展開になるわね。コントレイルも前に行くかもしれないし、外枠に入ったグランアレグリアはそれらを見て、どう位置を取るかだわね。確かにカス丸がさっき言ったように、サリオスは3歳時にコントレイルに2戦して2敗なんだけど、それで勝負付けが終わったとは思えないわ。というのもサリオスはハーツクライの仔どもよ。ハーツクライといえば、その仔たちは大体が古馬(4歳以上)になってから成長するのよ。ハーツクライがかつて有馬記念(2005年)であのディープインパクトを破ったときは、ともかく先行してディープよりも前々で競馬をしたのが奏功したわけだけど、今度はサリオスの陣営がそのくらいのことは考えているはずよ。鞍上はいまや絶好調のコウヘイちゃん(松山弘平騎手)だし、桜花賞と皐月賞には出られないけど、ここで一発狙ってるはずよ。

   カス丸 ふーん、サリオスの逆襲計画だじぇい。今度はいろいろチャンスってわけきゃすう。それで、爺の本命◎はグランアレグリアだじぇい。

   ガジュマル爺 カスヨは考えすぎじゃな。雨が降ろうと、どれが先行しようと、今度のレースはグランアレグリアとコントレイルの一騎打ちじゃ。問題はグランアレグリアが初の2000メートルでこれまで通りのパフォーマンスが可能かどうか、という一点じゃ。結論からいうと、まったく問題なしじゃな。グランはデビューして10戦しとるんじゃが、うち7戦がマイル(1600メートル)なんじゃ。去年は春のマイル王決定戦、安田記念でアーモンドアイに勝ったし、秋のマイル王決定戦のマイルチャンピオンシップではサリオスを降し、これも勝利。マイルに敵なし、ということで、今回の大阪杯に挑戦というわけじゃ。マイルよりも400メートル距離が延びるわけじゃが、ディープインパクトの仔じゃし、2000メートル前後ならこなせるはずじゃ。マイル王になってから2000メートルに挑んで王者になった例としては、モーリスがおる。秋の天皇賞や香港カップといったGIを連勝したんじゃ。ともかくグランのすごいところは末脚の鋭さじゃ。道悪で鈍るという見方もあるが、去年の高松宮記念で2着になった時は、重馬場で上がり3ハロン(600メートル)がなんと33秒1じゃ。良馬場でも33秒台で走れない馬がごまんといる中で、重馬場でこのタイムはありえないというほど見事なもんじゃ。それに鞍上は実力ナンバーワンのルメール騎手じゃ。今度も上がりナンバーワンの末脚を見せてくれるはずじゃ。

   カス丸 グランアレグリアも強そうだじぇい。対抗〇は、爺もカスヨ姉さんもコントレイルきゃすう。

   カスヨ ちなみに今回グランアレグリアだけど、わたしは無印よ。距離が長いのと道悪だけでなく、コーナーが4つあるというコースを走ったことがないのよね。デビュー以来10戦して1回も4つのコーナーがあるレースを走ってないというのは、致命的なのよね。さっき爺が挙げたモーリスは、じつは若いころに、中山競馬場で4つのコーナーがある1800メートル戦を2回走ったことがあって、しかも1回は勝っていたのよ。コーナーをうまく走れるかどうかが一番の問題よ。それにルメールちゃんが鞍上だから安心みたいなこといったけど、ここんとこ調子いまいちでしょ。3月のGII、阪神大賞典(3000メートル)では単勝1.3倍という圧倒的1番人気のアリストテレスに乗ったのに7着。先週のGIIIのマーチステークス(中山、ダート1800メートル)では、これまた圧倒的1番人気のアメリカンシードだったのに14着よ。しかもいずれも道悪だったわね。今回はいままでのようなパフォーマンスは難しいと思うわ。 それでコントレイルね。まあ、強さについては説明不要かもね。無敗の3冠馬。年明け初戦だけど、3冠馬になった翌年のレースで連対(2着以内)を外した3冠馬はいないという事実を挙げれば十分のはずよ。対抗にしたのは、前に行く馬たちが止まらなかった場合、差し損ねる可能性があるからなのよね。

   カス丸 うーん、3強が出そろったじぇい。これに割って入る可能性の馬が今回はいるきゃすう?爺は印が4頭だけど、馬券になるのはその4頭以外いないってこときゃすう?

ワグネリアン復活の目は

   ガジュマル爺 そうじゃな。全部で13頭しか出場しないレースで馬券になりそうもない馬を買っても無駄カネになるだけじゃ。わしは4頭で決まるとみておるんじゃ。一騎打ちの2頭のほかは、ワグネリアンとアドマイヤビルゴじゃ。ワグネリアンは2018年のダービー馬なんじゃが、その後の神戸新聞杯(GII、阪神、2400メートル)を勝ってから勝ち星から遠ざかっておるんじゃ。19年と20年の大阪杯(3着、5着)、天皇賞・秋(19年、東京、2000メートル。5着)、ジャパンカップ(19年、東京、2400メートル。3着)と中距離路線にしぼって出走しておるんじゃが、結果はいま一つ。大阪杯は「三度目の正直」を狙ってきたんじゃが、前2年は秋のレースから、ぶっつけ本番だったんじゃが、今回は2月の京都記念(GII、阪神、2200メートル。5着)を1度使っての出走じゃ。ローテーションとしては好感が持てるし、底力を発揮できるところまで来とるはずじゃ。 もう一頭のアドマイヤビルゴは、父がディープインパクト。母はフランスのG1はプール・デッセ・デ・プーリッシュ(1600メートル。2009年)を制したイルーシヴウェーヴ。この馬についた値段は5億8000万円という超高値。そのことばかりが強調されてきたんじゃが、実績は中距離中心に走ってきてデビューから6戦4勝。クラッシック戦線には間に合わず、重賞も未勝利なんじゃが、阪神コースは2戦2勝。芝2000メートルも2戦2勝と好相性なんじゃ。ひ弱なおぼっちゃんのイメージを返上する激走に期待したいところじゃ。

   カスヨ 今回は3強ばかりに脚光が当たってるんだけど、3強といわれたときには3頭で決まることはあまりないのよね。一角崩しの候補はたくさんいるわよ。まずはペルシアンナイトね。2018年大阪杯では上がり最速をマークして2着。昨年の札幌記念でも2着とコーナー4つの2000メートル戦に懸念はないわね。ハイペースになって差しが決まりやすい展開になれば馬券内に絡む可能性があるわよ。次にカデナよ。昨年も11番人気ながら上がり最速をマークして4着とあわや馬券に絡む走りを見せたわ。今年も昨年と同じローテーションで臨むから、差しが決まりやすい展開になれば一発があるかもね。あとはモズベッロね。日経新春杯勝ちがあり、日経賞2着、宝塚記念3着など中距離の重賞で好成績があるわ。スタミナは問題が無いので消耗戦になれば上位に進出する可能性があるわ。特に宝塚記念3着と阪神内回りのコース実績はプラス要素よ。最後にブラヴァスね。前走は重馬場をこなせず10着と見せ場がなかったんだけど、昨年以降で走ったレースはすべて2000メートルと大阪杯に照準を合わせてきているわ。雨の影響が無ければ上位に食い込む可能性もあるわね。

   カス丸 ふーん、どうみても3強が強そうだじぇい。ここは本命◎コントレイルでいくきゃすう。