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ワクチン副反応対策「解熱剤」に続き「冷却シート」品薄 ネットのウワサ調べた

   発熱時などに額に貼って使う冷却シート。ライオンの「冷えピタ」や小林製薬の「熱さまシート」といった商品がある。SNS上では新型コロナウイルスワクチン接種後の副反応に備えて、冷却シートを買ったと投稿する人が一定数みられる。

   同時に「熱さまシートは売り切れでした」と冷却シートの品薄を報告する人も。薬局での販売状況を調べるとともに、メーカーに売れ行きを聞いた。

  • 発熱時や眠気覚ましに使われる「熱さまシート」(画像は小林製薬の提供)
    発熱時や眠気覚ましに使われる「熱さまシート」(画像は小林製薬の提供)
  • 発熱時や眠気覚ましに使われる「熱さまシート」(画像は小林製薬の提供)

ツイッターに「売り切れ情報」

   ツイッターでは8月18日、「冷えピタも薬も売り切れ」「冷えピタを買いにドラッグストアを回ったが売り切れ」「ワクチンを打ったが、熱さまシートは売り切れの店が多い」といった投稿をこの日だけで10件前後見かけた。

   J-CASTトレンドは2021年6月21日、「アセトアミノフェン」という成分を含む解熱剤に一部で売り切れが発生していると報じた。ドラッグストアのスタッフは「ワクチンの副反応による発熱に備えて購入する人が多い」と話していた。同じようなことが起きているのか。

   今回もドラッグストアを見て回った。新宿区の店舗3軒、中野区で2軒、いずれも「熱さまシート」「冷えピタ」の取り扱いがなかった。ただ、「スーパークールアイスシート」「MK 冷却シート」という名称の同種の商品は販売されていた。

   中野区のコンビニエンスストア2店では、「熱さまシート」が10箱ほど置かれていた。SNSで言われているような品薄は感じられない。

小林製薬に取材すると

   J-CASTトレンドは小林製薬広報・IR部に取材した。実は「熱さまシート」の出荷量は21年1〜3月は前年を下回っていたが、4〜7月は前年超えで推移していると明かす。4月は、国内で医療従事者だけでなく一般の高齢者にも接種が開始された時期だ。

「4月以降好調なのは、ワクチン接種開始による発熱対策需要アップに加えて、暑さ対策需要が要因と考えています」

   担当者はこう話した。また小林製薬公式サイトの「よくある質問」では、熱さまシートに関連した項目のアクセス数が大きく伸びており、これもワクチンによる発熱対策の反響によるものだと考えているという。

   SNSで報告されているような売り切れ発生について聞くと、「出荷の調整を行いつつ対応しています」と回答した。