やったことに
ふさわしい罰がない

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   今年初め日本を揺るがした耐震偽装事件で、姉歯秀次元建築士に懲役5年、罰金180万円の判決。建築基準法違反、建築士法違反、議院証言法違反ではこれが限界らしいが、結局この事件は、報道も国民も国会までが、姉歯のウソにだまされたものだった。これでは被害者はやりきれない。

「これだけの被害を住民に与えても、建築基準法違反では30万円の罰金しかない。6件で180万円。偽証で5年。やったことにふさわしい罰がない。放火と同じように、公共犯罪を重く罰する法律がないのはおかしい」(大沢孝征)
「経済設計という業界全体の体質が問われていない」(鳥越俊太郎)
「わたしたちも巨悪があって欲しいと思っちゃった。その方が補償も出るのではないかと」(山崎洋子)

   確かに悪相がずらりと並んだという観はあった。みな、あれらは悪者だと思った。根底に建設業界に対する不信感があった。が、被害者の言葉が重い。「姉歯は5年で出てくる。わたしたちは死ぬまで払い続ける」

「年齢は80歳です」

   裁判の話が続いた。元プロ野球の野村貴仁の覚醒剤、奈良の騒音おばさん、名張の毒ぶどう酒事件の再審開始決定取り消し‥‥

   名張の再審の取消決定は、わざわざ2日前に予告していただけに、鳥越俊太郎の落胆がありあり。「弁護側は最高裁に特別抗告をするが、最高裁でどうなるか。おそらく名古屋高裁の決定を支持する‥‥と、次の再審請求となるが、(奥西勝死刑囚の)年齢は80歳です」と鳥越。フリップ一枚を手に1人語りの解説で終わったのでは、見ている方もがっくりだ。

   名古屋高裁の棄却には問題点が2つ。「疑わしきは被告人の利益に」という75年の白鳥事件の再審決定以来の原則が破られたこと。弁護側に無実の証明を求めていること。無実の証明は、再審の場で争われるものだろうに。再審の決定をした(昨年4月)のも、今回の取り消しも同じ名古屋高裁。なにがどう違うのか。せっかく大沢がいたのだから、ひとこと欲しかった。

   201億円。この1年の振り込め詐欺の被害金額だそうだ。最近は悪質商法も横行している。そのさまざまな手口を総ざらいした。夫が痴漢をはたらいた、税務署の還付金払い込み。血液サラサラ布団、呉服次々販売、モデルになれる‥‥

   元振り込め詐欺のグループにいたという男の証言。「レンタカーのなかで電話をかける。30回かけて1件あるかどうか」「マニュアルがあって棒読みでも大丈夫。コツは必要ない」

   鳥越の体験談には笑った。鉄道警察から「ご主人が痴漢をした」と。奥さんが「電車には乗らないはず」といって終わったそうだが、最初に「鳥越です」といったので「テレビに出てる鳥越さん?」「そうです」「ガチャン」。「人ごとだと思っていたんだけれど」と苦笑い。

   惜しかったな。詐欺師の弱点は、自分がだまされるとは夢にも思っていないことなんですよ。

文   ヤンヤン
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