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「ホリデイ」
ネット使った「家交換」で芽生える新しい恋

   仕事はうまく行っているのに男関係が最悪。落ち込んでいるアメリカとイギリスの二人の若い女性。インターネットでのやり取りで家を交換してホリデイを過ごす。ネットを使ったホームチェンジの発想は実現可能で面白い。

(C)2006 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
(C)2006 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.

   アメリカはビバリーヒルズの豪邸、イギリスはロンドン郊外の小さな一軒家。対照的な家と彼女たちを取り巻く人々や環境でどんどん話が盛り上がる。ホリデイを過ごす大人の女性たちのロマンスで2時間15分も長く感じない。

   監督は「恋愛適齢期」の女性監督、ナンシー・メイヤーズ。ロマンティック・コメディは得意分野。ビバリーヒルズの住人は「チャーリーズ・エンジェル」のキャメロン・ディアス。ロンドンは「タイタニック」のケイト・ウィンスレット。その兄の独身の酔っ払いが「リプリー」のジュード・ロウ。振られてばかりの映画音楽作曲家に「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラックと人気者を集めている。他にエドワード・バーンズ、イーライ・ウォラックなどのベテラン。

   ロンドン・デイリー・テレグラフ新聞の辣腕記者アイリス(ウィンスレット)。3年間付き合った同僚の男(R・シーウェル)が販売部の女性と婚約を発表する。ロンドン郊外の家に戻った彼女はガス管を捻る。一方ビバリーヒルズの豪邸に住み、映画予告編製作会社社長のアマンダ(ディアス)は同棲している男(バーンズ)の浮気を見つける。叩き出したが腹の虫が収まらない。

   離れた国に住む二人は気晴らしに休みを取りたいと思い、インターネットでホーム・エクスチェンジを検索する。アイリスの居心地良さそうな家とアマンダの豪邸はそれぞれが現実を逃避して過ごす休日用の理想の家に思える。クリスマス休暇に、二人は家を交換して落ち着く。真夜中、アイリスの家に酔っ払ったグラハム(ロウ)が転がり込む。アマンダは驚くが、アイリスの兄と知り好意を持つ。一方アイリスは豪邸に感心するばかり。恋人と車に乗って訪ねて来た作曲家マイルズ(ブラック)と顔見知りになる。近所のボケ老人に出会い面倒を見るが、彼は有名な元脚本家アーサー(ウォラック)だった。

   それぞれが過去を捨てて新しいロマンスに発展する、その過程の障害が楽しい。アマンダはグラハムに一目惚れでベッドインをするが、どうも周りに女の匂いがしないでもない。アイリスはマイルズを好きになるが、彼の恋人が気になる。この高い障壁を越え二人ともハッピーエンドになるだろう、と予測させながら映画は進む。変なご都合主義のストーリーでは無く、納得の行く心地良い展開にすっかり映画の中に引きずり込まれる。元脚本家アーサーを元気にするエピソードも笑える。