人を争わせて裏切らせる、その悪意が怖い(ライアーゲーム)

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   フジテレビがこの時間にドラマ枠を新設したのは、明らかにテレ朝の11時15分からの枠を意識しているよね。「トリック」が切り開き、「特命係長只野仁」「時効警察」が続いて成功しているもんね。

   ところで、これはこわい。とってもこわい。ある日、ヒロインの神崎直(戸田恵梨香)のところに小包が届く。カードには 「ゲームに参加する場合のみ開封してください。開封後の参加取り消しは認められません」と書いてあったのだが、直はそれを見落として開けてしまう。中には1億円の現金が…。

   同封されていたビデオを見ると、仮面男が「ライアーゲーム」の説明を始めた。この仮面がこわい。ビビッと横に線が入って画像が乱れるのもこわい。

   第一回戦は1億円を持った者同士が互いにそれを奪い合うというルール。30日後には1億円を返さなければならない。奪った方は、返した残りが自分のものになるが、奪われた方はその額がそっくり借金となる。食うか食われるかのゼロサムゲームだ。

   対戦相手は小学校時代の恩師藤沢(北村総一朗)。怯えていた直は、信頼する先生が相手でよかったと相談に行く。そして「こんなゲームには乗らずに一緒にお金を返してしまおう」という藤沢の言葉を信じて1億円を預けてしまう。

   ところが、藤沢は直の1億円をだまし取る気だった。愕然とした直は警官(渡辺いっけい)に相談。警官は「詐欺のことは詐欺師に聞け」と、明日出所予定の天才詐欺師秋山(松田翔太)のことを教える。

   こうして、気がつくと、私は直と秋山がどうやってゲームに勝ち残るか、手に汗握って見ているということに。

   このドラマがこわいのは、信頼がすべて容赦なく叩き壊されていくことだ。慕っていた小学校の時の先生には裏切られるし、親切な警官はじつはゲームを仕掛けた組織の仲間だし。警官の歯が1本金歯で、そのアップが確かにあやしい感じだった。でも、金歯ってどうしてあやしいのかな。

   このゲームを仕掛ける側がどういう組織なのか、意図は何なのか、わからない。でもその悪意が芯からこわい。人を争わせ、裏切らせ…。

   あれから私は小包を開けることができない。嘘だと思ったら1億円の小包を送ってみておくれ。

文   カモノ・ハシ
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