「ドリーム・クルーズ」
海から亡霊が襲ってくる!鈴木光司原作のホラー

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   アメリカ映画だと思って見に行ったら役者もスタッフも日本人ばかり。それでも製作費はアメリカだからアメリカ映画なんだ。

(C)2006 Starz Media, LLC All rights reserved.
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   主演が「蝉しぐれ」で主人公を演じた木村佳乃、その資産家の夫が「THE JUON/呪怨」の石橋凌(石橋なら敵役だと想像がつく)、夫の顧問弁護士役に今夏公開予定の「キャプティビティ」のダニエル・ギリス。唯一の白人役者の登場でようやくアメリカ映画かも知れないと思える。石橋の亡くなった前妻・直美役で「KT」などの蜷川みほが眉根にしわを寄せて不気味。

   監督は「リング0~バースデイ」や「予言」などホラー映画専門の鶴田法男。脚本は鶴田と一緒に高山直也が書いている。しかし肝心なのはホラーの教祖、「リング」や「仄暗い水の底から」の原作者・鈴木光司の原作「夢の島クルーズ」を元にしているということ。鈴木の原作なら裏切られることは無い。この映画も予想違わず結構怖い。

   富豪の斉藤英治(石橋)はヨットが趣味。新しく購入した豪華船に若い美人の妻百合(木村)を乗せて東京湾クルーズに出かけることになっていた。仕事の話に来ていた顧問弁護士のジャック(ギリス)もしぶるのを強引に乗せて出航する。英治は百合とジャックが不倫をしていることを嗅ぎ付けていたのだ。ジャックは海が嫌いだ。少年時代、幼い弟ショーンが溺れ、手を差し伸ばしたのに力及ばず、死なせてしまったことで自分を責めトラウマになっている。

   百合はジャックが乗ったことで不安を隠せない。ジャックとの恋に陥った百合は早く英治に告白して離婚しようとしていたのだ。若い妻を猫可愛がりする英治に本当の愛情を感じられない百合。ジャックは異国の寂しさから百合と付き合い始めるが、今は真剣に彼女を愛している。英治は百合を離しはしない。3人それぞれの思惑を秘め、不穏な雰囲気を載せた船は港を離れクルーズが始まる。

   豪華船と言えどヨットの中は逃げ場の無い限られた空間。トイレに機関室、操舵室、英治とジャックの二人の男の対立は頂点に達する。邪魔の入らない海上で死に物狂いの格闘は家具を砕き設備を破壊し、海に飛び込んでも相手に止めを刺そうと続けられる。しかしこんな格闘は映画ではお馴染みで何てことはないし、興奮もしない。どこが怖いのと思っていると恐怖は海の中からやって来る。

   ジャックの不憫な弟ショーンや英治の前妻・直美が魑魅魍魎(ちみもうりょう)となって現れる。果たしてこの妖怪、幽霊、化け物はどちらの味方なんだ? 邪魔が入らない海上どころか海中でのアクションはただただ恐ろしくて画面に吸い込まれる。

恵介
オススメ度: ★★★★☆
ドリーム・クルーズ(DREAM CRUISE)
2007年アメリカ映画・角川映画配給・1時間28分・2007年5月12日公開
監督:鶴田法男
主演:木村佳乃 / 石橋凌 / ダニエル・ギリス
公式サイト:http://www.dream-cruise.jp/
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