「若い人は夢があるから我慢できる」
最近は「ネットカフェ難民」が話題になっているが、今朝はわずか『1畳半の激セマ住まい』で生活をする若者たちを取り上げた。「失われた10年」は過去ではなく「新たな失われた10年」が始まっているとの声も聞く。貧寒としたその生活ぶりは?
役者になる夢を捨て切れず、カラオケボックスでアルバイトをする森田洋司さん(26)の住まいは、高さ1メートル、広さはタタミ1畳半。押入れに多少手を加えただけ、“住まい”と言えるのかどうかの空間で、炊事はできず、座ったままで着替え、寝るだけ。敷金、礼金、保証金なしで家賃は月2万4000円、日割りにすると一泊800円。アルバイト収入22万円は生活費に消える。
パソコン関係のアルバイトをして月20万円の収入がある女性(21)も似たような空間の“住まい”、ただロフト付きというのがミソ。ロフトで寝るが、天井が高いわけではない。仰向けになって寝るとすぐ目の前に天井が。家賃は2万8000円、1泊900円だ。
結局アルバイト収入はあっても、ワンルームに入居するには敷金、礼金、保証金、家賃前払いなど、契約時に必要な30万円が出せないのだという。
タレントの北野誠が口火を切って「若い時は楽しいかもしれないネ」とコメント。ジャーナリストの鳥越俊太郎は「若い人が夢を持って暮らすなら我慢できるのかもしれない」と言うのだが・・・
終戦直後のように皆が貧寒とした生活なら我慢もできるだろう。今の時代に、“塀の中の住まい”より狭く、周囲を壁に囲まれた圧迫感にどこまで耐えられるのか。森田さんはその後、なけなしの貯金をはたいたのだろう6・2畳の部屋に引っ越したというが、正解だ。格差問題は今や話題にものぼらない。自力で解決するしかない。