「麻酔科医は、オマケの感覚が社会にある」

印刷

   医療の現場シリーズ第2弾で『麻酔科医の不足』を取り上げた。特に今朝は昨年、三井記念病院で起きた歯科医による全身麻酔処置に焦点を当てた。

   事が起きたのは昨年10月、72歳の男性患者に、歯科医が全身麻酔の処置を施して治療を行ったが、植物人間になり2カ月後に死亡した。当然、歯科医がなぜ全身麻酔を?との疑問と同時に、誰もが医療過誤の疑惑を持つ。

   歯科医や他の専門医が手術前に全身麻酔の処置を施すのは禁止されている。だが、不足している麻酔科医を補う苦肉の策として、研修を受け、資格のある麻酔科指導医が手術に付き添っていれば、歯科医が全身麻酔を施すのは認められている。

   今回のケースでは麻酔科医が付き添っていたので、三井記念病院は「病院に過失があるとは思っていない」と、医療過誤の疑惑を否定している。しかし番組の取材に対し、この麻酔科指導医は他の手術も「掛け持ち」だったために席を外したことを認めている。

   医療ジャーナリストの伊藤隼也は「麻酔科医は極めて重要で『命の番人』と言われている。しかし、数が足りないので他の手術をかけ持つ並列指導にならざるを得ないのが現状だ」という。

   三井記念病院も、手術室が3室あるのに麻酔科指導医は2人、手術中付き切りというわけにはいかない。先の歯科医と麻酔科指導医は週に一回の勤務で、手術前の患者の体調チェックが不十分だった可能性も指摘されている。

   伊藤はさらに「麻酔はおまけみたいな感覚が社会にある。アメリカでは外科医の数と同じくらいの数がいるが、日本は外科医の半分だ」と、お粗末な医療の現状を憂いている。久しぶりに見ごたえある構成だった。

文   モンブラン
  • コメント・口コミ
  • Facebook
  • twitter
コメント・口コミを投稿する
コメント・口コミを入力
ハンドルネーム
コメント・口コミ
   

※誹謗中傷や差別的発言、不愉快にさせるようなコメント・口コミは掲載しない場合があります。
コメント・口コミの掲載基準については、コメント・口コミに関する諸注意をご一読ください。

注目情報PR
追悼
シニアの健康ライフ
Slownetからのおすすめ記事(提携)

お知らせ

電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中