「自信がない部分も凄くある」世界的デザイナーの意外なホンネ

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   去年の秋、銀座のエルメスで面白い展示があった。息を吹きかける女性の映像と、それに合わせて揺らぐ美しいスカーフ。行き交う人々の目を引く、斬新な作品だ。それにもかかわらず場の空気を破壊していない。私はその展示を気に入り、誰の作品なのか調べてみた。デザイナーの名は、吉岡徳仁(よしおか・とくじん)。今回の『プロフェッショナル 仕事の流儀』のゲストだ。

   デザイナーにはそれぞれの専門分野がある。広告デザイナーなら広告、建築デザイナーなら建築、というように。しかし才能あふれる人の中には、その枠を超えて活躍する人もいる。まさに吉岡がその中の一人だ。エルメスのディスプレイのような空間デザインだけでなく、今人気の携帯電話「MediaSkin(au)」を始めとするプロダクトデザインも手掛ける。

   吉岡のように多様なジャンルで幅広く活躍するデザイナーは、自分のデザインに自信があって、いつも毅然と構えているイメージがある。大御所デザイナーと聞けば、多くの人がそんなことを連想するのではないか。しかし、テレビに映る彼からは「謙虚さ」が感じられた。

   「やっぱり、自分に自信がない部分も凄くあるんですよね。前例がないものを作ったりするとき、半分は自信がないんです。他人からどう思われるか分からない部分もある。新しいものには抵抗する人も沢山いる。そういう中でずっと提案していかなければいけないのかなって感じはします」

   当然、自分の満足する作品に仕上げるまでは一切の妥協を許さない。周りから文句を言われても、自分の主張を最後まで押し通す場面も番組では取り上げていた。しかし、世界に認められるデザイナーになった後も、心の中には不安もあることを彼は語った。 どんなに認められる存在になっても、自分を飾ることなく謙虚に生きること。そのかっこよさを彼から学んだ。

※NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 「暗中模索、未来創造~デザイナー・吉岡徳仁」(2007年6月5日放送)
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