「妖精」と対話して暮らす「フィンランドの森」(NHKスペシャル)
2007年08月18日10時52分
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(c)NHK
環境問題への関心が高まる中、人間と自然が共存する「里山」が世界的に見直されている。
例えば、「森と湖の国」と呼ばれる北欧フィンランド。国土の7割が森に覆われていて、人々は今も森と密接に関わりながら暮らしている。森には目に見えないたくさんの「精霊」が住んでいると考えられており、木を切る時には斧で2回たたいて精霊に合図を送り、許しを請う。
民家の庭先の樹齢100年を超えるシラカバの老木で子育てをするフクロウは「森の賢者」と讃えられる。畑の害獣であるネズミを退治してくれる鳥として、大事にされている。
そして、森の生きものと精霊たちの頂点を占めるのが、「タピオ=森の王」と崇められるヒグマだ。秋から冬にかけて行われるクマ猟には、「森の王」とのコミュニケーションを図る儀式としての色合いが強く残っている。
フィンランド南東部の森を舞台に、生きものたちと人々との交流を詩情豊かに描く。