2018年 7月 23日 (月)

「ニセモノ流通を防止しろ」海族版大国・中国にアメリカが迫る

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   今年5月、ゴールデンウィークに中国を訪れた日本観光客は驚いた。映画館で公開されたばかりの「スパイダーマン3」のDVDが何処へ行っても山積みにされているのだ。地元の中国人は平然と答える。「映画館へ行くと高いもんねぇー」。官憲は取り締まる意思さえ見せない。

(C) 2007 Sony Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
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海賊版DVDが跋扈する「スパイダーマン3」。無敵スパイダーマンも中国には歯が立たない!?

   MPAA(アメリカ映画協会)の調査によると、中国の海賊版で映画業界は1.68億ドル(約200億円)の損害を毎年蒙っている。中国に次いで酷いのがロシア、この2か国がダントツで海賊版を野放しにしている。モラル感の無い、著作権を無視する泥棒の国と言える。中国政府は10年計画で撲滅運動を実行しているというが、効果は全くと言っていいほど上がっていない。

   しびれを切らしたホワイトハウスは8月13日、何度警告を発しても映画や音楽の海賊版が横行するのは目に余ると米通商代表部(USTR)を通じて行動を起こした。中国政府の著作権保護が不十分として世界貿易機構(WTO)に紛争処理のパネル設置を要請したのだ。実際この4月にブッシュ政権は、中国の著作権や商標の保護政策が不十分だとWTOに提訴、3ヶ月間協議して来たがまとまらず、判定を求めて来た。USTRスポークスマンのショーン・スパイサーは「我々が取上げた問題を中国側と話し合ったが、なんら解決するに至らなかった」と述べている。

   アメリカ側が求めているのは下記の点だ。

   1)流通業者や卸売りが海賊版や偽造商品を販売するのを禁止する刑法の確立(現行法では誰でも全くの心配や怖れなく販売できる)
   2)中国関税機関が没収した偽造商品がラベルを張替えて再び市場に流れるのを防止すること
   3)検閲前の商品の著作権を認めること(現行法だと検閲前には著作権が無いので模造品がたちまち作られる)

   こんな常識的な論理が通らない中国。"世界の警察"アメリカは代表して中国に迫っているが、パネル設置要請は第一審で、双方判定に不服なら第二審が行われる。そしてアメリカが勝てばWTOの許可のもと中国製品に対して経済的報復、輸入制限や関税引き上げなどのサンクション(制裁)が待っている。こうまでしないと中国は何も分からない。何しろ鶏卵にまで海賊版を作る国だから。

恵介
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