一足40万円の靴を作る「マスタークラフツマン」の流儀とは?
2007年09月03日18時58分

(c)NHK
山口千尋(47)は、靴作りの本場イギリスで一流の職人にだけ与えられる「マスタークラフツマン」の称号を日本人で初めて授与された男だ。
その靴は、足の形にぴたりと合い、手入れをすれば50年履き続けられるという。一足一足がオーダーメイドであり、自らがデザインし、手作業で仕上げられる。値段は、1足10万から40万円するが、注文は後を絶たない。
彼の靴作りには100以上の工程がある。どれも地道な作業の連続だ。しかし、決して単純作業をおろそかにしない。「挑戦的継続」が山口のモットーだ。一人一人違う足の形に合わせた靴作りは、毎回違う難しさに直面する。その壁に挑み、乗り越えることが、職人としての成長に繋がると信じている。
さらに、山口は職人の育成にも力を入れている。5月、山口は工房で働く10人の若い職人たちに新たな靴のデザインを考えるという課題を与えた。苦しみながら初めてのデザインに取り組む弟子たちは、山口の期待にどこまで応えられるだろうか?
仕事人系ドキュメンタリー「プロフェッショナル 仕事の流儀」では、究極の職人の素顔に迫る。