「あいのり」みたいな「お決まり」恋愛ストーリー(牛に願いを)

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   昔、玉山鉄二=玉木宏=塚本高史の3人が、私の中でごっちゃになっていた時期があった。その後、玉山くんは洗剤のCMの人になったんだけど、ヒゲを生やすとワイルドでかっこいい。

   それはさておき、この「牛に願いを」は北海道の牧場で夏の間実習をすることになった農大生たちの物語だ。うーん、これは期待が大きかっただけに、ガッカリ度も高い。今まで見た「学部別」大学生もの、たとえば医大生は何としても医者になりたいという思い、音大生は音楽をこよなく愛する気持ちが溢れていた。だけど今回は・・・。

   登場人物のほとんどが、農学部に通ってはいるけどこの先農業なんてやりたくなさそうだ。初回から、いやいや来ている感じで態度悪すぎ。地元出身で実家が酪農家の高清水(玉山)でさえ、「この町に未来はない」とあんまりな言葉を言い放つ始末。なんだか雲行き怪しい。

   たしかにリアルに描こうとしたら、こうなっちゃうのかもしれない。最初は仕方なく働いていた学生たちが、いろんな体験をして成長していく話になるのだろうと辛抱強く見守っていたのだが。

   不注意で牛にケガをさせてしまえば、早々に東京へ逃げ帰っちゃうし、仲間に説得されて戻るけど、その理由が友情ごっこや青春の続きをしたいからなんて、なんか違うでしょ。

   乳牛として使えなくなった牛を淘汰しようとする牧場主に、命の大切さを訴えたりしても、君たち牛肉食ってるじゃん。せっかくみんなが祭りを楽しんでいるのに、暴言をはいて空気を悪くするにいたっては言語道断、見ているだけで居たたまれなくなった。

   財政が逼迫し、酪農から他の農業への転換を迫られている町の厳しい状況に対して、「いつか私が牧場を買います!だから辞めないでください」って、そんなお金もないのに。外部の人間が無責任なことばかり言ってと、かなりイタイ。

   一方でお決まりの恋愛ストーリーも。6人のうち、AはBが好き、でもBはCが好きなんて、少ない人数の中で次々生まれる意中の矢印を見ていると、なんだか「あいのり」みたいだな。3ヵ月の間に恋しないと損した気分?

   とにかく、寝る暇も惜しんで働いているのに、牛乳の需要が減っていて、捨てる羽目になっているという現実に絶句。北海道の酪農が大変だということは、よくわかった。せめて、もっと牛乳を飲まなきゃ。

   ※牛に願いを Love&Farm(フジテレビ系・火曜22時)

文   ツキノ・ワグマ
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