「赤ちゃんを救え!」昭和30年代、東北の村長の奮闘を描く
2007年09月18日08時00分

(c)NHK
歴史のターニングポイント「その時」に迫る歴史ドキュメンタリー番組「その時 歴史が動いた」。今回は、岩手県沢内村で昭和30年代に起きた「医療問題」に迫る。
「もはや戦後ではない」と言われ、都市部では暮らしが豊かになり始めた昭和30年代。地方では赤ちゃんがたやすく死んでいく事態が続いていた。特に岩手県の状況は最悪だった。県内の山村・沢内村も深刻で、100人生まれたうちの7人が1歳を迎える前に亡くなるほどだった。そこで立ち上がったのが、村長の深沢晟雄(まさお)だ。
村にまん延していた「赤ちゃんは死んでも仕方がない」というあきらめの心を意識改革し、さらに、法律違反を覚悟して乳児医療費の無料化も手がけた。深沢が目指したのは「乳児死亡率ゼロ」の実現だ。
番組では、当時の深沢を知る関係者の証言を交え、「命はなにものにも優先する」という信念をもって、全国に先駆けて乳児死亡率ゼロを達成した東北の一村長の奮闘を描く。