「待つ女」
7年の刑を受けた男とその妻、セックスしたくてたまらない

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   原題は「7 ANS」。フランス語で「7年」という意味。7年の刑で服役中の夫を待つ女の物語だ。

(c)LES FILMS DU BELIER
(c)LES FILMS DU BELIER

   毎週2回、きっちりと夫に会いに行く妻。洗濯物を受け取り、アイロンをかけ、ゲランの香水を振り掛け面会で届ける。二人はセックスをしたくて堪らない。堪らず面会室でキスして看守に厳重注意を受ける。二人とも悶々とする毎日。夫はシャワー室で、妻はベッドで自慰をするシーンも観客には刺激的だ。

   「マルタ・・・・・・、 マルタ」で主演を演じたイタリア系の血を引く女優ヴァレリー・ドンゼッリ。ブルーネットの髪、30代女性の美しい顔立ちにアンニュイの表情を浮かべて主役メイテを演じる。メイテはある日、刑務所を出た所で冴えない男、ジャン(シリル・トロレイ)に呼び止められる。服役中の兄との面接を終えて街へ帰るところだから車で送って行くと。断ったが、次に誘われた時に自分は看守だと告白される。夫に便宜を図って貰えるかという思いに加え、飢えた身体は男を欲しがった。しかし野原に止めた狭い空間のカーセックスではエクスタシーには達しない。

   ハンサムな夫ヴァンサン(ブリュノ・トデスキーニ)はメイテの態度から何かあると悟り、遂には看守ジャンとの浮気を突き止める。怒り、なじるヴァンサン。しかしこれには夫とジャンとの裏の陰謀があるのだ。

   はいているパンティを脱いで夫に渡したり、手や肩を触ったりの二人がフラストレーションのかたまりであるシーンは良く理解出来る。ジャンの誘いに待ってましたと乗るメイテだが、もっと深い関係になりたいとジャンが提案すると「夫を愛しているから」と断固として断る。その内にジャンは二人のセックスをテープレコーダーに録りだす。ここから物語は思わぬ大きな展開を見せ始める。

   このままだったら何のことは無い不倫物語だが、裏には裏がある。久しぶりに細部に亘り描くフランス式官能推理ドラマが味わえる。メイテを演じるドンゼッリのヌードは横たわっても乳房は上を向き、身体の所々にあるホクロも艶かしく、均整のとれた身体全体が美しい。二人の男が夢中になるのは無理も無い。ブリュノ・トデスキーニはフランス映画の売れっ子俳優。日本人監督、諏訪敦彦の「不完全なふたり」にも主演している。ジャン=パスカル・アトゥは劇場映画初監督だが才能があり、これからの作品が楽しみだ。

恵介
オススメ度: ★★★★☆
待つ女(7 ANS)
2006年フランス映画、オンリー・ハーツ配給、1時間26分、2007年10月6日公開
監督:ジャン=パスカル・アトゥ
主演:ヴァレリー・ドンゼッリ / ブリュノ・トデスキーニ / シリル・トロレイ
公式サイト:http://www.matsuonna.com/
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