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亀田一家に「厳罰」も「史郎さんのコメントには謝罪がない」

    亀田父子にきびしい処分が出た。日本ボクシングコミッションは「世界タイトルマッチでの反則の繰り返しは、ボクシングを冒涜するものだ」との裁定だった。当然だろう。

タマを打てといわれて、打てるものですか?

   亀田大毅:ボクサーライセンス停止1年
   亀田史郎:セコンドライセンス無期限停止
   亀田興毅:厳重戒告
   金平桂一郎(協栄ジム会長):クラブオーナーライセンス停止3か月

   コミッションは10月15日の会見で、父親の処分では反則を示唆した責任を重視、「ライセンス剥奪の意見もあった。(回復についても)現時点では考えていない」と明らかにした。無期限停止は、剥奪(追放)に次ぐ処分だ。

   亀田史郎氏はコメントを出した。自らの処分については「納得し、反省している」としながら、次男の大毅については「いきなり1年間は重い。ボクサーとして成長期にある大毅に1年間はあまりにも長い」としている。自らの責任をどこまで自覚しているのか、よくわからない内容だ。

   テリー伊藤は「史郎さんのコメントには、内藤大助選手への謝罪がない。亀田家は独特の感性をもっているから、世間を敵にしそうな気がする。自宅のリングで秘密練習するとか」

   宮崎哲弥「父親離れの契機にしてほしい」

   元スーパーフライ級チャンピオンの飯田覚士が「選手にはきびしい。1年間試合ができないと、試合カンというものがある」

   テリーが「タマを打てといわれて、打てるものですか?」ときいた。

   飯田は「ボクなら無視しますけど、信頼しているトレーナー(父親)にいわれたら、いっちゃうと思いますね」

   香山リカが「亀田一家は、ファッションや言動のやんちゃな破天荒なところが注目されてきて、テレビもそれをあおってきたのに、今回のことで急に、これまでの全部をけしからんというのはどうかなと思う」と疑問を呈した。

   これには宮崎も「ボクシング界が恩恵をこうむってきた面もある」と。

   TBSへの声はきびしい。とくに実況のアナのコメント――

   4Rに内藤が出血したとき「このままTKOになると亀田が勝ちますね」

   12Rのぶん投げに「若さがでましたね」

   これには1500もの苦情が寄せられたという。

   しかしテリーは、「肩入れしてもいい。関西では阪神タイガース応援は当たり前。TBSも亀田を応援してもいい。だけど、反則したときにはいわなくちゃダメだ。『若さが』なんて、若さへの冒涜だ」

   亀田一家が、ボクシング界に大きなインパクトを与えてきたのは確かだ。興毅のデビュー戦での1回44秒でのKO。大毅は「兄貴を超える」と豪語して、23秒でKO。とにかく颯爽としていた。

   加えて、やくざも顔負けのやんちゃなパフォーマンスと過激な言動。多くは見ていても不快なものだったが、一方で亀田家のありようを「親子鷹」と見ている人も多かった。亀田の試合での平均視聴率33%の数字がそれを物語っている。

   しかし、亀田兄弟が本当に強いのか、弱い相手ばかり選んでいる、という疑問はつねにあった。今回のタイトルマッチは、ひとつの答えでもあったわけだ。内藤大助も「思ったよりいい選手だった」といっている。

   テリーが「兄弟は1年間どうするのか。いいボクシングをして名誉挽回してほしい」といったが、香山は「いい子になっちゃったら、だれも見ない」

   まさに、そこなんだよね。