2024年 4月 25日 (木)

スターは細部まで気を配る!「エレキの神様」寺内タケシさん

   スターという言葉、今やハリウッドか韓流の後にしか続かなくなっているが、日本にもかつて、スターという名前がふさわしい芸能人がワンサカといた時代がある。

   高度経済成長で日本中が活気に満ちていたといわれる1960年代。とてつもない伝説的なエピソードとともに、一人のスターが誕生した。

   「アメリカ人IDを持ち、米兵専用売店で日本では手に入らない品物を平気で買っていた」

   「所有する映画館で、映画のサウンドトラックを自分の生演奏で音付けしたことがある」

   「ライブの前座にビートルズを使おうと交渉した」

   時代を感じさせるが、なかなか豪快なエピソードである。この伝説的なエピソードをお持ちの方、それが"エレキの神様"として一世を風靡したミュージシャンの寺内タケシさん。高度成長が終わってから生まれたワタシ達の世代にはその神様具合があまりピンとこないが、全国の高校1000校以上を手持弁当一つで廻っている「ハイスクールコンサート」でご存知の方もいるかもしれない。

   かつて寺内タケシさんは、エレキギターの名人として世界にその名を轟かした。あのジェフ・ベックも"エレキの神様"とやらを観てみたい!と来日したことがあるほど。

   そんな"神様"に、ある番組のとき実際にお話を伺う機会があった。そしたら、出るわ出るわ、スター伝説! もうアッパレとしか言えないような喧嘩上等話や、茨城県の地主だった一族の超セレブ話などがザックザク出てきた。

   スターたるもの話がすごすぎて、庶民にはよくわからないところもあったのだが、そのたたずまいは、神様と崇められるだけの理由があるような気もした。68歳という年齢を全く感じさせないハリのある肌。最近のタレントさんにはない威圧感に近いオーラetc。

   でも、寺内さんの半生の凄まじさ、そしてたたずまいだけがスターなわけではない。さすがダナ~と思ったのは、放送終了後。番組スタッフ全てに握手を求め、「ありがとう」と声をかけて廻られていたのだ。

   細部にまで気を配る、これぞスター。最近は、気分だけスター気取りの方も多いので、ちょっと見習ってほしいなと思ったりもした一夜だった。

踊るオサムン
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