2024年 4月 26日 (金)

「紅白」の意外な楽しみ方

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   紅白といえば「大物」に蹴られるのが慣例となっている。そして、サプライズがなかった――。例年、耳にクラーケンができるほど聞く台詞だが、よく考えてみると、毎年毎年大物が出演したのでは、"意外な大物"はすぐに底をつく。従って、彼らは数年に一度登場するぐらいでちょうどいいのだ。

今回の司会、「寿司屋のタバコ」

   それよりも批判すべきは司会者だろう。もともとSMAPフルメンバーが司会をつとめると噂されていたが、フタを開けてみれば、紅白出場歌手でもある倖田來未との熱愛が報じられた中居正広(紅組)と笑福亭鶴瓶(白組)。

   NHKは、その年最大最高の音楽イベントにして、約4時間半の長丁場のテレビ番組を、世界仰天ニュースのVTRを垂れ流す1時間プログラムと勘違いしてしまったようだ。

   せっかくの「歌の力」も、ダミ声コーラスのおまけつきでは雲散霧消。高級寿司店でタバコと一緒に寿司をつまむようなものだ。これだけはミスキャストと言いたい。

あの女性も再チャレンジ組だった

   今年の初出場は計8組で、顔ぶれは多士済々。とくに紅組は「(秋葉原のドン・キホーテで)毎日会えるアイドル」のAKB48、2ちゃんねるから流行語盗用疑惑の中川翔子、「グラビア界の黒船」ことリア・ディゾンなど、「アキバ系アイドル」が並んだ。

   だが、当のアキバ系から彼女たちを強く支持する声は、あまり聞こえてこない。若者におもねろうとして少しポイントがズレてしまうあたり、まさに紅白の真骨頂と言えるだろう。

   白組では、1996年にデビューしたものの、4年後に契約を切られ、約5年間の雌伏を経て05年再デビューの末、高校野球で言えば「21世紀枠」に選ばれた馬場俊英(40歳)が「再チャレンジの星」と持ち上げられている。だが、それならば、21歳のリア・ディゾンも、じつは再チャレンジ組なのだ。

   彼女が来日前、母国アメリカでモデル、グラビア活動をしていたのはわりと知られているが、それは日本で言うところのグラビア・アイドルよりはエグい、米プレイボーイ誌のグラビアのようなものだったらしい。国を替えて再デビューすると、ピュアな(グラビア)アイドルに大変身。見事な再チャレンジに成功したと言えそうだ。じつは歌も(録音を聞く限りは)けっこう悪くない。

来年消えるのは・・・

   今年の総決算の晴れ舞台で、来年に向けた厳しい戦いは始まっている。出場者の何組かは、次の紅白やオリコンの表舞台から消えてしまうのだから。

   昨年、06年サッカーワールドカップのNHKテーマソングを歌ったORANGE RANGE(オレンジレンジ)が来年は危ないと予想したところ、見事に的中してしまった。彼らには、ぜひオリジナル楽曲を制作のうえ、再チャレンジしてほしいものだ。

   紅白の歴史を紐解くと、一番危ないのは初出場~3回程度出演のポップス系シンガーと思われる。全盛時の勢いが落ちるとポップ系は切られやすいのだ。それでもNHK好みのキャラクターならば生き残りもあり得るが…。

   それらを踏まえると、来年は大塚愛あたりがピンチを迎えそうである。読者のみなさんも、12月31日19時20分にはじまる第58回紅白歌合戦で、ぜひ自分だけの落選者を見つけていただきたい。

   なお、この合戦の詳しい模様については、元日配信の当コラムでもお伝えする予定だ。

ボンド柳生

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