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朝青龍「命がけトレーニング」の真相はどこに?

   横綱朝青龍が緊急出演してトークコーナーが設けられたため、通常のゲストコーナーである「運命のカルテ」はお休みとなった。

事実証明のVTRがある

   この日、進行をつとめたのは、番組レギュラーの司会役「くりぃむしちゅー」ではなく、フリーアナウンサー(元テレビ朝日)の朝岡聡。くりぃむの都合が合わなかったためと見られる。タッキーこと滝沢秀明の姿もなく、代わりに元横浜ベイスターズ、シアトル・マリナーズで野球解説者の佐々木主浩が席に着いた。見た目はずいぶん変わったが、口数の少なさは同じで、その点では理想的な代役と言える。

   さて、僕らの細木数子大先生は冒頭から爆弾発言を繰り出す。朝青龍が横綱白鵬との直接対決で負け、優勝を逃した一番に対して、「勝ち負けは関係ない」「勝負を捨てて相撲に勝った」「二場所休場した先輩横綱が、新横綱に『(休場の間)よく頑張ってくれた』とエールの負けですよ」

   朝青龍がわざと負けたとも取れるが、本人は「負けて悔しかった」などと話し、細木説をやんわりと否定。しかし、センセイはもちろん動じない。「その事実証明のVTRがあるのに、TBSの内部事情で放映させないんです」と腹を立て、「その話は後でもします――」と言って、視聴者に期待を抱かせる。

   それから約30分が経過し、番組が終わったが、いまだに"事実証明のVTR"が何だったのか、よくわからない。よくよく考えてみると、朝青龍のモンゴルで過酷なトレーニングを収録したVTRしか該当するものがない。センセイが朝青龍からプレゼントされたというVTRの内容は、次の通りである。

「山のてっぺんの寺に命からがら上ったり、零下何十度の雪の中、何十頭もの馬を引いて崖を上がる。命がけの練習してたんですよ」

   これを命がけで解釈してみると、そんなトレーニングをした朝青龍が本来、負けるはずがない→

   ところが負けたのだから「エール」の負けだろう――という"証明"が成り立つ。どうやら、タブロイド紙の見出しのお株を奪うような、センセイ一流のエンターテイメントに、すっかり楽しまされてしまったようだ。

   朝青龍は特別出演のためか、ゲストの未来を予測する「運命の鑑定」は割愛された。司会も(お笑いタレントではなく)アナウンサーと、本日のエンタメ度が低いのを考慮された上でのご発言であろう。

   なお、緊急司会の朝岡は「あのー」「えー」「そのー」「やっぱり」「しかし」を連発。エンタメ度がないのみならず、アナウンサーらしからぬ雑味の多いしゃべりは聞き苦しかった。

   さて、次週のズバリ!――のゲストは不明。今週、出演予定だったのに、朝青龍出演の煽りを食った女優で(元)カーレーサーの岡安由美子が登場するんでしょうか。お楽しみに。