2024年 4月 17日 (水)

女目線で見る米倉涼子ブラジャー姿評(交渉人)

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   徹底して甘さを排除しているところが小気味よい。まさしくハードボイルド。同じテレ朝の松本清張悪女シリーズ「黒革の手帖」「けものみち」「わるいやつら」で悪女キャラを確立した米倉涼子は、一段と腹が据わって見える。松本清張ものでは原作が古いせいもあり、悪女といっても、どこか男に裏切られた結果、悪に走る、といったところがあったが、ここではそれがない。

   警視庁捜査一課特殊班(SIT)に志願して、やっと初の女性交渉人として配属された宇佐木玲子(米倉涼子)。そこは全くの男社会で、玲子は最初から歓迎されていない。セクハラの洗礼も受ける。しかし、覚悟してやって来たはずの玲子がスリットの入った短いスカートはないだろう。「ズボンをはけ、ズボンを!」と、思わず叫んでしまった。もっとも、わざと挑戦しようというのならそれもアリだが、そこのところははっきりしなかった。

   第1話で、玲子が上司の桐沢(陣内孝則)に頬を張られるシーンに拒否反応を示した友人もいるが、男社会のやり方を男女無関係にやっているまでのこと。そういう世界だと、このドラマは言いたかったのだろう。もっとも、第3話では、逆に玲子が犯人(内倉憲二)にもっと強烈なビンタをくらわすのだから、暴力全般に拒否感がある人には受け入れられないかもしれない。

   玲子がこれほどまでに強靱な意思で犯罪に立ち向かおうとするのはなぜか。原点として、心の奥に何やら尋常でないものを抱えているらしい。それは、連続殺人犯の死刑囚、真里谷(城田優)との関係が暗示している。映画「羊たちの沈黙」を思わせるその設定がどういう意味を持つのかまだ分からないが、私としては、ワケわからん「心の闇」や「トラウマ」なんぞだけは持ち出してほしくない。

   公園でバレエの練習をしながら遊ぶ2人の少女の前で、クルリとトウで回転しながら踊って見せる玲子。一貫してニコリともしない顔に、この時だけは、かすかに柔らかい微笑みが浮かぶ。短いシーンだが、玲子のほんの僅かな幸せな時間を表していて、心に残った。スッと伸びた背筋に長い手足、きれいに決まったポーズ。米倉涼子がきちんとバレエを身に付けているのがよくわかる。

   第2話では、立てこもり犯(姜暢雄)に、武器を持っていないことを示すため「裸になれ」と命じられて脱ぐ。黒いシンプルなブラジャーひとつになった上半身の引き締まった力強い美しさはみごとだ。

   エンドロールで、ひたすらメシを食い続けるのも見ていて快い。あぐらをかき、大口を開けてガシガシとメシを放り込む。もっとも、それが絵になるのも米倉涼子が美しいからだろうな。

   ストーリー展開も、息もつかせずという感じで、見ていて力が入る。この調子で突っ走ってくれ。

文   カモノ・ハシ
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