2024年 4月 18日 (木)

テレ朝「オーラの泉」 BPOのフジ「江原特番」批判は他人ごとか

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エレキ君

関西テレビの番組捏造問題をきっかけに最近、NHKと民放でつくる第三者機関BPO(放送倫理・番組向上機構)の存在感が増したようにみえるが…。

テレビ君

1月のBPO放送倫理検証委員会では(1)フジテレビの「27時間テレビ『ハッピー筋斗雲』」(昨2007年7月放送)、(2)テレビ朝日の「報道ステーション」のマクドナルド報道、(3)山口県光市の母子殺害事件をめぐる一連の報道、(4)香川県坂出市の三人殺害事件報道-などが取り上げられた。

プレス君

フジの「27時間テレビ『ハッピー筋斗雲』」は、「スピリチュアルカウンセラー」の江原啓之氏が出演、一般人の女性に対して彼女の亡き父親の「声」を伝える内容だった。検証委の「意見」は「関西テレビの教訓が生かされていない」としたうえで「科学的根拠の乏しい題材の取り扱いに慎重さが求められる」と自制を求めた。

テレビ君

フジテレビの豊田社長は1月の定例会見で「厳しいご指摘を真摯に受け止め、社内でよく議論して、改善策を提出する」と述べた。江原氏が「フジのスタッフから"女性がカウンセリングを熱望している"と聞かされたため出演した」と主張していることについては、「いまのところ事実関係を精査している」と語った。

プレス君

フジの「ハッピー筋斗雲」に自制を求めたのは大きい。民放では、この種の"スピリチュアル番組"が花盛り。なかでも視聴率のとれる江原氏は売れっ子でフジの特番「天国からの手紙」は04年以降、視聴率は10%超で20%に迫ることもある。

アドバ君

朝日新聞(2月5日朝刊)は、「霊能番組 ブームに懸念」と大きな扱いの特集記事で批判した。「悪質商法の広がり背景」という見出しで、<霊能番組が高視聴率をとっている陰で、悪質な霊感商法の被害が拡大。民放連の放送基準(占いなどを断定したり、無理に信じさせたりするような取り扱いはしない)を守れ>と主張しているみたい。

エレキ君

朝日紙面で紀藤正樹弁護士が「普通の感覚で見れば民放連の放送基準の条文は明らかに守られていない。(ネット系企業によるテレビ局=筆者注=)買収騒動の時に放送局は公共的役割を強調したが、免許で電波を使っている責任をどう考えているのか」とコメントしていた。朝日の主張を代弁した格好ではないか。

プレス君

朝日新聞系のテレ朝でも、江原氏を起用して05年から「オーラの泉」を放送している。昨春にゴールデンに移り、テレ朝の番組のなかでは視聴率のとれる番組のひとつ。この記事はフジの番組を"狂言回し"にしていたが、アンフェアではないのか。

テレビ君

現場の声は朝日記事に出ていた「ある局のディレクター」の談話に尽きる。「近頃の(スピリチュアル系=筆者注=)番組は、占いや霊視を前面に出さず,人生相談的要素を強くして抵抗感を減らしている。ここまで数字(視聴率)をとっていると、局内ではなかなか批判できない」。

エレキ君

BPO検証委の川端和治委員長は「検証する案件が増えている。一つの番組について精密に調べて、相当細かい意見を言うのは困難になる。臨機応変にやっていくしかない」と語っていた。テレビ局は「行列のできるBPO」にしてはいけない。

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