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ロス疑惑事件再燃 みののウンチクやいかに!?

   若い人にはもう、かすかな記憶しかないだろう。事件発生から27年、一時は日本中が知っていた「ロス疑惑事件」の三浦和義容疑者(60)が、サイパン島で現地警察に逮捕された。ロス市警の要請というが、日本では無罪が確定しているこの事件、いまになってなぜ?

浮かばれないじゃない

   そもそもは1981年に、三浦夫妻がロス市内で何者かに銃撃され、妻の一美さん(当時28)が意識不明の重態(後に死亡)、三浦氏も足にけがをしたという、「気の毒な日本人旅行者」の話。ところが3年後、週間文春が、「疑惑の銃弾」として保険金殺人を示唆したため、大騒ぎになった。

   テレビのワイドショー、週刊誌、スポーツ紙…の大騒ぎの末、警視庁が動いて、逮捕、起訴となったが、銃撃事件は一審の無期懲役から高裁で逆転無罪、最高裁が検察の上告を棄却して03年、無罪が確定していた。ただ、三浦氏は、別の一美さん殴打事件では6年の実刑を食らって服役という、奇妙な展開になっている。

   今回の逮捕は、新しい証拠が見つかったためというが、詳細は明らかでない。担当しているのは、ロス市警の未解決事件捜査班。01年11月に設立された7人(発足当初)の組織で、1960年にまで遡ってDNA鑑定技術など最新の法医学技術を駆使して調査。5年間で27件の殺人事件を解決しているという。今回も、その一環と思われる。

   「すごいですね」とみのもんた。

   杉尾秀哉「ロスは未解決事件多いですから」と状況説明。

   意外やみのは、この事件をあまりよく覚えていないらしい。干されていた時期だったのか、「撃たれて死んだ一美さんですか? どうなるの、浮かばれないじゃない」なんていう。

   平沢勝栄衆院議員が「実行犯は白いバンに乗っていたのだが、それが特定できなかった」などと蘊蓄を傾ける。実行犯を特定できなかったことが、事件の分かれ目だった。状況証拠は真っ黒なのに、「疑わしきは被告人の利益」になったわけだ。

   ロス市警は、日本の捜査にも協力はしていたのだが、その裁判が無罪になっても、アメリカの裁判権とは無関係・独立だと、専門家はいう。起訴される可能性は高いと。

   三浦氏の身柄はいま、サイパンの拘置施設。ロス市警へ移される予定だが、三浦氏が拒否すると、手続きに時間がかかることになるという。

   この事件では、週刊誌、テレビ、新聞が三浦氏から名誉毀損で訴えられて、9割方負けたという、メディアにとってにがい思いのある事件だった。みのは当時、関わってはいないようでよかった。口の軽い人間はみんなひっかかったのだったから。