当時「走り回った」TBSリポーターの「見立て」とは? ロス事件再燃

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   「ロス疑惑」の三浦和義氏(容疑者なんて妙な呼称はやめて、ここはアメリカ式でいく)の逮捕に関して、ロス市警がようやく記者会見した。

何が考えられますか

   未解決事件捜査班(CCHU)のリック・ジャクソン氏は会見で、「私は1988年からこの事件を担当して精通している。犯人は強盗をしようとし、車で逃走したと三浦氏はいったが、目撃者の言い分と全く違うのです」と述べたが、新証拠については明言を避けた。また「当時のインタビューを精査する余裕ができ、逮捕に結びつくこともあります」とだけ。

   これについて、85年当時TBSのレポーターとしてこの事件を担当した村上允俊氏は、新証拠に懐疑的だった。「銃撃事件というのは物証何にもない。目撃者も1人だけ。新しい証拠なんて考えられない。あれだけわたしたちが走り回ってもなかったんだから」という。むしろ「銃撃事件の取材の過程で、殴打事件が明らかになった。(妻の)一美さんのご両親は、ロス市警にもっていこうかと迷った。ロス市警にはその思いがあるのではないか」という。

   「新しいもので何が考えられますか」とみのもんた。

   駿河台大教授の島伸一氏は「共犯者、実行者などが見つかった可能性はある。アメリカではよくあること」というが、いまのところは推測でしかない。

   一方、サイパンの三浦氏はきのう(2月25日)、裁判所で拘置尋問が行われたが、「20年前の事件で証拠隠滅はできず、パスポートもないから逃亡もできない。保釈を認めてもいいのではないか」と要求。弁護人を自分でつけられないかという裁判長に、「私は収入がないからできない」と答えた。保釈は認められなかった。

   ただ、この尋問を記録したテープはプレス向けに7ドル50セントで売っているのだそうで、明日にはそれが見られそうだ。

   この事件は、物証が乏しい。日本の裁判では、とくに共犯者を特定できないまま、いわば状況証拠を積み重ねての起訴だったが、1審は「妻の殺害を複数の者にもちかけていた」「謀議は明らか」とし、「氏名不詳者と共謀して殺害した」と認定、無期懲役とした。

   しかし2審は、「謀議をした痕跡がない」「報酬支払いの事実がない」と真っ向から1審を否定して逆転無罪。判決は「共犯者が全く解明されていない」と述べた。

   ロス市警はまた、日本で無罪が確定している事件での逮捕について、「アメリカの機関と協議して問題ないと判断した」といっている。「88年の逮捕状はいまも有効だ」と。

   この点については、「一国の最高裁が結論づけた事件を」と疑問視する向きもある。が、元はといえば検察がシナリオを間違えた結果だ。「氏名不詳の第三者」なんていう組立自体に無理があった。最高裁の無罪は、それを認めなかっただけで、三浦和義氏を「シロ」としたわけではない。このあたりを混同しない方がいい。

文   ヤンヤン | 似顔絵 池田マコト
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