「会議だよ!全員内職」という「伝説」

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   会議中、ボケ~としていると隣の席の作家の様子が気になった。やけに前傾姿勢だったり、パソコンとにらめっこしたりしている。

   はは~ん、コイツ内職しているな。

   会議中別の仕事の内職をするのは悪いと思っていても、ついついしてしまう。大御所作家だろうと、若手のペーペー作家だろうと、結構やっている人は多い。こそこそと会議中にパソコンで別の番組の企画書、台本書き、リサーチに勤しむ。

   他の番組の締切が迫っているが、こっちの番組の会議も重要。あちらを立てればこちらが立たず。あれ、少しニュアンスは違うか?

   ところで、その昔「8時だよ!全員集合」という奇跡のような番組の作家だった大先輩に、当時の話を聞いたことがある。大先輩、いや巨匠は、今も現役バリバリで番組を作っておられる。「全員集合」の会議は、それは恐ろしい伝説的な会議だったらしい。

   いかりやさんが黙りこくり、誰もしゃべらないというのは本当で、だだっ広い会議室には、時計の秒針の音だけが響く。ピリピリした空気漂う会議は半日になることも当たり前だったそうだ。となると、他の番組も抱えている作家はなんとか会議を抜け出さないといけない。

   そんなとき、巨匠は手帳と煙草(当時は会議室でも喫煙できたんですね)を置いて、トイレにいく振りをして、いちもくさんに別の番組会議に出ていたらしい。

   え、手帳を置いて?心配無用、手帳はダミーをいくつか持っていたそうだ。これを繰り返し、半日ほどかかる全員集合の会議に何食わぬ顔して戻ってくる。

   こんなの日常茶飯事だったよ、と言う巨匠の話を聞くと、会議中にこそこそ内職するくらい、可愛く思えてきてしまった。

   と、開き直り、この原稿も会議中に書くことができた。

踊るオサムン
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