中国には負けん! 「地場」のため「中途半端力」生かせ

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   今回の「プロフェッショナル 仕事の流儀」のゲストは、自称・素人だ。プロと素人はまさに正反対の存在だが、素人の視線に立つことによってビジネスを展開し、成功を収めている男が今回のゲスト、片山象三だ。

   片山は繊維機器を販売する会社の社長だ。だが機械製造の技術者ではないし、繊維業界に古くから携わっているわけでもない。一見、中途半端な立場にいるような気がしないでもない。だが、中途半端な立場にいるからこそ周りが考えもつかない発想が沸くのだそうだ。

   布地は、据え付けられた縦糸に対して横糸を紡いでいく事で作られる。大変なのは縦糸を据え付けること。5000から8000の糸を手作業で機械に取り付けるのだが、大変な手間だ。別の柄の布を織るときはまた別の糸を機械に取り付けなければならない。

   片山は、なぜ別の布を織るために糸を付け替えるのか疑問に思った。縦糸にあらかじめ複数枚分の布の縦糸を結んでおき、一気に織ってしまう。それをあとで裁断すれば一々縦糸を付け替えないで済むのではないか、と。片山は20の企業と連携し、実現させた。ごく単純な発想だが繊維界の常識を覆す発明になったのだとか。

   繊維業界というと、大量・激安生産の中国を思い出す。片山の機械が中国に輸出されると、さらに中国の競争力が増すのではないか。番組ホスト・茂木が問いかけた。

   「輸出とかアカンやろなって思います。繊維の需要の65%は中国に集中しています。地場産業をなんとかしたいと思って開発した機械。もしそれを海外に売ったら、開発に協力してくれた地元の人とかを裏切ったことになる」

   弱体化する一方の地場産業の復興のため、輸出して過剰に自分の私腹を肥やすことをしない。その姿勢こそ彼がプロフェッショナルと呼ばれる由縁かもしれない。

文   慶応大学・がくちゃん
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